2018年07月10日
【MAVIC】ホイールラインナップ充実、シューズ一新の2019年モデル 発表ほか
MAVIC2019年より新たにラインナップに加わるニューモデルがお披露目となった。ロード用カーボンホイールは3カテゴリーとなり、より選択の幅が広がった。
シューズのラインナップは一新され、ロードを主にオールロード用シューズなども登場する。
ほか、メリノウールを用いたウエアの提案など、2019年のマヴィックは一味違ったプロモーションを展開する。
2019年モデルの、ほんの一部であるがご紹介しよう。
ロード用ホイール カーボンモデルの拡充
2019年のロード用ホイールは、4つのカテゴリー(エアロ/ファスト&ライト/エンデュランス/オールロード)と、3つの価格帯のレンジを設けている。
最上位にはアルチメイト、中間はベスト、もっともお求め安いレンジはベターと名付ける。
カーボンホイールのシリーズにおいても全くの新しいレンジはベターに位置するモデルで簡単にいうと“SL”が取れた“ノンSLモデル”。SLが瞬時にパワーを必要としたりレースを走る人向けで、ノンSLは剛性バランスをロングライドをより早く走りたいライダー向けにアレンジしていることが特徴だ。
ノンSLモデルはリムはSLと同じながらもハブとスポークを変更している。
ハブはイソパルスではなく、左右のスポークパターンはともにラジアル2クロス組を採用。よりフレックスが高まり、快適な乗り心地が得られるのだ。
さらに、SLはインスタントドライブ360を採用しパワー伝達性能を重視しているが、ノンSLはFTS-Lを採用したことで軽い負荷でペダリングするタイプ向けとなる。このFTS-Lハブとなることで、スポーク長も長くなり、しなやかさと快適性を高める組み合わせとなった。
フォーカスモデルとしては、
コスミック アルチメイトUST 500,000円(税抜、ペア)
コスミック プロカーボン SL UST 320,000円(税抜、ペア)
コスミック プロカーボン UST 240,000円(税抜、ペア)
キシリウム プロカーボン SL UST 320,000円(税抜、ペア)
キシリウムプロUST 140,000円(税抜、ペア)
キシリウム エリートUST 95,000円(税抜、ペア)
コスミック アルチメイトUST ツール・ド・フランス 520,000円(税抜、ペア)
コスミック プロカーボンUST ツール・ド・フランス 260,000円(税抜、ペア)
となる。
エンデュランスシリーズのキシリウムプロカーボンSLにもUSTが追加されたのは大きなニュースだろう。リムのカーボン積層を改良し、12%の剛性アップ、そしてUSTの使用にも耐え、ブレーキ制動力も高い。より軽量なUST対応のフルカーボンホイールを探していた人には朗報だ。
ホイールタイヤシステムは事実上、クリンチャーからチューブレスへの移行期といえる。いわゆるUST対応なのでクリンチャーとしても使うことができるということだ。おロード用ホイールとしてはアクシウム19 アクシウムディスク19のみが、クリンチャーオンリーの規格となる。このようにエントリーモデルのUSTといっても、一から設計を見直して作り上げられている。
また、ディスクブレーキ対応モデルも拡充される。コメット、コスミックのカーボンリムタイプ、アルミリムのキシリウム・アクシウムのUSTモデルの合計9モデルにディスクブレーキ対応モデルが登場する。
チューブラーに関しては、タイムトライアル用、トラック用の一部、コメットプロカーボンSL、コスミックアルチメイト、コスミックプロカーボンSL、キシリウムプロカーボンSLとハイエンド向けカーボンホイールにのみラインナップする。
ここで2018年モデルとしてもっとも注目されたコスミックプロカーボンSLのブラッシュアップに触れよう。
リムブレーキタイプはカーボンリムとブレーキシューの摩擦によって制動力が生じる。そこで問題となったのがカーボンリムに対する熱だ。これを改善すべくTgテクノロジーから、iTgテクノロジーへ進化した。じれがレーザー処理によるブレーキ面の強化で、表面レジンを焼き付けカーボン素材そのものにブレーキシューが当たるようにした、マヴィック独自の技術である。さらに新しいブレーキパッドも順次リリースされる予定だ。これは従来のカーボンリムの制動力も改善するよう、改良されたもの。
ツール・ド・フランス 限定モデル登場
コスミック アルチメイトUST とコスミック プロカーボンUSTのリム側面にDFで見ることができるフランスの風景やMAVICなどのレリーフをあしらったスペシャルモデルだ。
新しいロゴにも注目
デザインがシックになったことにはお気づきだろう。19年モデルは「ミニマムグラフィックコンセプト」を採用。リムに施されたマヴィックのコーポレートカラーのイエローのラインが、デザインのアクセントとなっている。
著者プロフィール
山本 健一やまもと けんいち
FUNRiDEスタッフ兼サイクルジャーナリスト。学生時代から自転車にどっぷりとハマり、2016年まで実業団のトップカテゴリーで走った。自身の経験に裏付けされたインプレッション系記事を得意とする。日本体育協会公認自転車競技コーチ資格保有。2022年 全日本マスターズ自転車競技選手権トラック 個人追い抜き 全日本タイトル獲得