2019年05月02日
【PINARELLO】DOGMA F12 発表
2019年5月1日、ピナレロ社は、チームスカイがチームイネオスへ移行するのと同時に、新しいフラッグシップモデル「DOGMA F12」を発表いたしました。
ピナレロ社より提供されたプレスリリースをお届けします。
DOGMA F12は、世界最高との呼び声が高いDOGMA F10を凌ぎ、再びグランツールを制覇するバイクとなるべく開発、これまで蓄積された空気力学および構造力学的な知識や経験を生かし、「F」の称号を与えるにふさわしいバイクとなるようデザインされました。
開発にあたって特に留意された点は、エアロダイナミクス特性の向上、フレーム構造の軽量化と剛性アップ、最新コンポーネントとの互換性、ピナレロフィーリングの維持、これらを開発コンセプトとしてDOGMA F12は開発を進められました。
エアロダイナミクス
外部に露出している各種ケーブルの内装化を進め、ケーブルハウジングが受ける空気抵抗の85%を軽減。 新しくDOGMA F12のために開発されたMOST Talon Ultraインテグレーテッドハンドルバーは、従来のTalon Aeroと比較して空気抵抗を5%軽減しています。そしてTalon Ultraと組み合わせるスプリット構造のエアロヘッドセットも新たにデザインされました。
フロントフォークも空力学的に非常に重要な部分であり、またピナレロフィーリングを生み出す部分でもあるので、非常に注意深く見直しが検討されました。 新しいF12フロントフォークは、「ONDA」の形状を維持したまま空気抵抗を軽減するため側面が拡大されています。そして断面形状も見直された結果、F10とF12のフロントフォークをCFD解析で比較した結果、F12フロントフォークは15.7%の空気抵抗軽減に成功しました。
ピナレロフレームの美学は常に考慮されるべき側面ですが、あらゆるヴィジュアル的な改善は明らかな空力的優位性によって検証されなければなりません。
ダウンチューブ、ヘッドチューブ、ボトムブラケットなど、あらゆる箇所で空気抵抗を削減する試みを取り入れバイク単体で7.3%の空気抵抗を削減することに成功し、DOGMA F12とDOGMA F10で40km/hの同条件での走行を比較すると、DOGMA F12の方がパワーを8ワットセーブして走行できることが証明されました。
構造デザイン
チューブの断面と形状は、剛性と軽量性を確保するために非常に重要な要素です。 同時に、空気力学にも大きな影響を与えます。 それらの性能をさらに改善するため「アシンメトリック」デザインの可能性を追求しました。
特にボトムブラケット~チェーンステイのエリアにおいて、パワー伝達効率の改善は、F10と比較して剛性が10%向上したことを示しました。 ブレーキ仕様の違いによる構造変化も大きな検討課題でした。DOGMA F12はディスクブレーキ、リムブレーキ、それぞれのシステムに適した構造を同時に開発しました。
Dogma F12ディスクのフォークデザインは、FEM解析で得た36パターン以上のサンプルで試験した結果、重量を増やさず、空力的ペナルティを伴わずに、ねじれを減らす最良のフォーク形状を見つました。この新しいフォークデザインは、以前のものと比較して40%以上もねじれ効果を減らすことを可能にしました。
リムブレーキ仕様では、従来より効果的で強力なブレーキシステムとして「ダイレクトマウント」を採用、ブレーキ台座を可能な限りモノステイ/フォークヘッドに近づけることにより、フレーム剛性を高め、タイヤクリアランスも十分に確保することができました。
従来のピボットシステムと比較して、ダイレクトマウントバージョンでは12.5%(ドライ状態)から25%(ウェット状態)もの制動力が向上しています。
ハンドルバーも空力特性の向上と同時に、8.77%の剛性アップ、10%の軽量化を達成しています。
汎用性(互換性)
あらゆるタイプのライダーに適合させるには、汎用性が非常に重要な要素となります。最新コンポーネントへの対応はもちろん、従来のトラディショナルなコンポーネントへの対応も必要となります。
DOGMA F12のE-Linkシステムは、シマノ Di2、SRAM AXS、カンパニョーロ EPS、メカニカル変速システムのすべてに対応します。
また、Talon Ultraとの組み合わせが最良ですが、ポジションなどン問題で従来のハンドルステムを使用する場合に備えて、トラディショナルステム用のステムアダプターも開発しました。
ラインナップ(抜粋)
DOGMA F12 DISK 432 URANUS BLACK RED
DOGMA F12 429 URANUS BLACK RED
DOGMA F12 DISK 430 BOB
DOGMA F12 427 BOB
ジオメトリー
DOGMA F12ディスクおよびDOGMA F12では、ヘッドセット・トップキャップはフレームと統合されているため、リーチおよびスタックの寸法はロートップキャップ(9mm)の上側で計算されています。
スペック
DOGMA F12 DISK
Carbon Torayca T1100 1K Dream Carbon with Nanoalloy Technology
Asymmetric Frame
Fork ONDA F12 with ForkFlap™
AICR™ All Internal Cable Routing
E-Link™
Drop in Bearing System 1” 1/2 – 1”1/2
Italian thread BB
Seatclamp TwinForce
3XAir™ two positions available for the second bottle
FlatBack Profile
UCI Approved
RAD SYSTEM Disk brake
Front Axle 100x12mm Shimano®
Rear Axle 142x12mm Shimano®
Disk Flat Mount max 160mm
Max Tyre 700x28mm
Weight: 840g; (塗装前)
DOGMA F12
Carbon Torayca T1100 1K Dream Carbon with Nanoalloy Technology
Asymmetric Frame
Fork ONDA F12 with ForkFlap™
AICR™ All Internal Cable Routing
E-Link™
Drop in Bearing System 1” 1/2 – 1”1/2
Italian thread BB
Seatclamp TwinForce
3XAir™ two positions available for the second bottle
FlatBack Profile
Direct Mount Brake system
UCI Approved
Max Tyre 700x28mm
Weight: 820g; (塗装前)
希望小売価格(税抜)
DOGMA F12 DISK フレームセット 730,000円
DOGMA F12 フレームセット 700,000円
DOGMA F12 DISK D/A Di2 完成車 1,370,000円
DOGMA F12 D/A Di2 完成車 1,300,000円
※フレームセットにはシートポストが含まれている。
※MOST Talon Ultra インテグレーテッドハンドルは別売り。価格は後日発表となる。
入荷は6月末頃より完成車先行で順次入荷予定
初便入荷予定カラー
F12 完成車 / URANUS Black/Red、BOB
F12 DISK 完成車 / URANUS Black/Red
F12 & F12 DISK フレームセット / URANUS Black/Red、BOB
※チームイネオスやGALAXY BLUEなど今後追加されるカラーについては、随時ピナレロジャパンHPにて案内予定。
問い合わせ:ピナレロジャパン
関連URL:www.pinarello.jp
著者プロフィール
ファンライド編集部ふぁんらいど へんしゅうぶ
FUNRiDEでの情報発信、WEEKLY FUNRiDE(メールマガジン)の配信、Mt.富士ヒルクライムをはじめとしたファンライドイベントへの企画協力など幅広く活動中。もちろん編集部員は全員根っからのサイクリスト。