2018年07月26日
【第15回 Mt.富士ヒルクライム】出展者対抗ヒルクライム選手権 覇者 米田大輝さんインタビュー
多くの出展社からエントリーをされた精鋭なみなさんの中でトップタイムを叩き出したのは、パナソニックサイクルテックの米田大輝さん(集合写真 最左端)。大会前日の出展業務を行いつつも(前日だけじゃあありません。そこまでの準備も大変な作業です)、1時間3分46秒という素晴らしいタイムで一番時計となりました。さて、いったいどんなお人柄なのでしょう?
米田大輝さん
年齢:28歳
自転車歴:10年
歴代保有自転車:7台
自転車とともにどこか知らないところへ行くことが好きで、海・川・山あらゆるところを自転車で走っています(時には担ぎもしています)。山岳ツーリングだけではなく、離島ツーリングも好きで100島近く訪問しておりますが、昨年結婚してからはさすがにツーリングの回数が減ってしまいました。飛び回る為の資金を貯めることが最優先で、自転車への投資はほぼできていません(笑)。最近のレース成績
2017年シマノ鈴鹿ロードレース 5ステージ 第5ステージ8位 (人生初のロードレース)
2017年ヒルクライム大台ケ原年代別2位
大学入学と同時に、勧誘を受けてサイクリング部の新勧イベントへ行くことになりました。
それから自分でも意外なことに自転車に没頭してしまいます。なにしろ自転車に全く興味もなかったですし、元々馬術部に入りたかったということもあり、自転車活動にはまるとは思ってもいませんでした。
入部後すぐのGWで信州の山岳サイクリングへ。体力が無さ過ぎて押しが入る羽目に……(右側の人物が米田さん)
そんな学生時代は自転車ツーリングが主な活動で、信州・東北の山岳路中心にお米(注1)やキャンプ装備と共に長期ツーリングをしておりました(休みはほぼ全てツーリングに出かけておりました)。
社会人になってからはキャンプツーリングからは離れてしまいましたが、日本各地での山岳ツーリングは続けており、連休があれば必ずどこかへ出かけております。
好きですね。逆に平地は嫌いです(笑)。私の地元奈良県のヒルクライム大台ケ原は昨年参加して、アットホームな雰囲気にはまってしまいましたので、今年も参加予定にしております。他はほとんどレースに出たことがありませんので、分かりません。 ー現在の環境には満足していますか?
家~職場まで直行で片道13km 100m up、少し遠回りして峠経由で18km 300m upという住環境であり、恵まれているとは思っております。仕事柄1週間単位の海外出張が多く、その都度コンディションが下がってしまいますので、このコントロールが難しいぐらいです。
ートレーニングではどれくらいの距離を走るのでしょうか?
基本的には通勤で走っているのみで、早く帰宅できたら2.6km 200m up程度の峠を2~3本往復することはあります。
休日はゆっくりしたいので、短時間で済ませられる2.6km 200m up程度の峠の5本リピートを土日のどちらかでしていました。
日曜日、地元のチームの練習会に参加できたときは100km 1000m up程度走ったりしています。
しかし土日さぼり気味のため、通勤で走っているにもかかわらず、ひと月で走行距離は1,000kmも走ったことはないです。ただ、通勤はかなり追い込みながら走っています。
最近でこそ周囲の勧めもあってStravaを始めました。走った峠はほとんどKOMとなり、それが面白くて周辺の峠へ出掛けるようになりましたが……。
ーそれらのトレーニングを行なっていくうちに、目に見えて体(体組成など)に変化はありましたか?
走っても体脂肪も体重も変わらず、体の変化は全然感じられないのが実は悩みであったりします。
出展社枠での優勝が会社からの出走の条件でしたので(汗)、この点にこだわりすぎてしまいました。というのも出展社枠での優勝にこだわった為、優勝候補を徹底的にマークしようと思っておりました。
今回はザックレイノルズさんが最有力と思い、最初から数kmはマークしていましたが、途中から自分のペースに切り替えました。最初から自分のペースで走っていればもう少しタイムは出ていたのかなと思っております。とはいえ初参加でコースも知らずにこの記録でしたので、十分です。
乗って頂くと実感できるのですが、チタンの乗り心地の良さは抜群です。他社のカーボンフラグシップモデルも所有しておりますが、チタンに乗り換えてからは一度もこのバイクに乗っていないほどです。長距離を乗っても疲れず、150km 2000m up程度であれば1人でもave30km/hで走り切れるほど、終盤まで足を残すことができます。
また、ツーリングのため飛行機輪行を頻繁にするのですが、カーボンと違って取り扱いに気を使わなくても良いところも個人的には魅力です。
当社独自のオプティマム3Dバテッドなどの独自技術を生かせる点や、当社の売りでもあるオーダーシステムにより、お客様一人一人にあったフレームを生産することが可能だからです。
先ほども述べましたがチタンフレームにはロングライドに適したしなやかな乗り味がありますので、この特徴を最大限に生かして、年末にはディスクブレーキ対応の新モデルを発表できるよう、現在開発に取り組んでいるところです。
どうぞご期待ください。
著者プロフィール
山本 健一やまもと けんいち
FUNRiDEスタッフ兼サイクルジャーナリスト。学生時代から自転車にどっぷりとハマり、2016年まで実業団のトップカテゴリーで走った。自身の経験に裏付けされたインプレッション系記事を得意とする。日本体育協会公認自転車競技コーチ資格保有。2022年 全日本マスターズ自転車競技選手権トラック 個人追い抜き 全日本タイトル獲得