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2026年09月05日

【スルガ・セゾンCUP2026】パラ金メダリスト杉浦佳子選手、再び日本代表として挑む 「年を取っても楽しいと思える社会にしたい」

パラリンピック金メダリストの杉浦佳子選手が、8月29日に富士スピードウェイ(静岡県小山町)で開催された「スルガ・セゾンCUP2026 in 富士スピードウェイ」にゲストライダーとして登場。東京パラリンピックで勝利をつかんだ思い出のサーキットで、力強い走りを披露した。今後、日本代表として出場するUCIパラサイクリング ロード世界選手権、アジアパラ競技大会に向けた意気込みも聞いた。

思い出の富士スピードウェイを疾走!

東京パラリンピックではロードレースと個人タイムトライアル、パリパラリンピックではロードレースで金メダルを獲得した杉浦佳子選手。東京大会では50歳、パリ大会では53歳での快挙を成し遂げ、五輪・パラリンピックを通じて日本人最年長で金メダルを獲得した、偉大なレジェンドだ。

多彩なゲストライダーと一緒にスルガ・セゾンCUPを走った杉浦選手(右)

スルガ・セゾンCUPで杉浦選手は、午後に行われた2時間エンデューロに参加。雨の中、金メダリストの貫禄を感じさせる走りを見せた。

「楽しく、いろいろな方に声をかけながら走れました。私はあまり気づいていなかったんですけど、後ろに皆さんがついてくださって、トレインができていたみたいで。『気持ちよく走れました』と言ってくださって、来た甲斐があったかなと思います」

男性サイクリストの集団をけん引する力強い走りを見せた杉浦選手

午前中に行われたママチャリ駅伝も観戦し、参加者の頑張りに感服した様子だった。

「ここの坂をママチャリで登れるのかなと思って。たいていの方は降りていたと聞いたので、私もちょっと厳しいだろうな、Eバイクがいいかなって思いました(笑)」

2021年に開催された東京パラリンピックでは、富士スピードウェイとその周辺の道路を使用したコースが舞台となった。杉浦選手にとっては、それ以来、5年ぶりの同サーキットでの走りとなった。

「ちょうど5年ぶりですね。当時とは逆回りですけど、『ここだったな』と思いながら走りました。最初のパラリンピックで獲得した金メダルの思い出があります」

「経験値やテクニックを生かして若者と戦いたい」

現在55歳の杉浦選手は、パリパラリンピック後の昨年、日本パラサイクリング連盟の強化指定選手から外れた。2028年ロサンゼルスパラリンピックの代表入りも、現時点では不透明な状況だ。

「連盟の方針が、ブリスベン(2032年パラリンピック)に向けたチームをつくりたい、若手の育成に力を入れたいという方向に変わっていて、おそらく私は(ロサンゼルスでは)出番がないかなという感じです」

しかし杉浦選手は、自らのチームでワールドカップに参戦して結果を残し、9月4~7日に開催されるUCIパラサイクリング ロード世界選手権(アメリカ・ハンツビル)、10月18~24日に開催されるアジアパラ競技大会(愛知県・名古屋市)では、再び日本代表としてスタートラインに立つ。

「明日から世界選手権のためにアメリカへ行きます。アジアパラは日本開催なので、ぜひ皆さんに見ていただきたいなと思っています」

若々しさは健在。再び世界に挑む杉浦選手

大会では、ベテランらしい走りで世界の若手選手に立ち向かう。

「しっかり走り込んできているので、調子は悪くないかなと思っています。ここからは大会に向けて、しっかりコンディションを整えていきたいです。筋力は年々伸ばしていくのが難しいんですけど、経験値やテクニックは年々増えたり、上達したりするものなので、そこを生かした走りをして、20代のライバルたちと戦いたいと思っています。パワーでは負けるけど、テクニックと経験値で若者とも戦えるぜ! 勝てるぜ!というところを見ていただきたいです」

アジアパラ競技大会のロード競技の舞台は、サイクルスポーツセンター(静岡県伊豆市)。2016年、杉浦選手は趣味で取り組んでいたトライアスロンの練習の一環として、同コースで行われたロードレースに出場した際に落車。脳挫傷などの重傷を負い、高次脳機能障害を負うことになった。

「2016年に私が転倒した場所が、サイクルスポーツセンターのゴール地点なんです。そこからパラアスリートとしての人生が始まったんですけれども、そこがアジアパラのゴール地点になることに、運命を感じるなと思っています」

運命の地で、年齢を重ねても生き生きとエネルギッシュに頑張る姿を見てもらうことが、杉浦選手の一番の願いだ。

「年を重ねることに不安を持つような世の中よりも、『年を取っても楽しいかも』『意外といけるかも』と思えるような社会になったらいいなと思います。アジアパラ大会で、皆さんに『自分も頑張れるかも』と思ってもらえるような戦い方ができたらいいですね」

写真:小野口健太

大会HP:スルガ・セゾンCUP2026 https://suruga-saison-cup.jp/

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