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2024年10月14日

【八ヶ岳高原ロングライド】グループライドでより安全安心に。サイクリスト同士のふれあいも!

10月6日、山梨県北杜市・八ヶ岳南麓で約250人を集めて開催された「八ヶ岳高原ロングライド」。今イベントは、参加したサイクリストがより安全に楽しく走れるように、グループライド形式で約20人ずつまとまって走行。八ヶ岳の自然やグルメを堪能しつつ、サイクリスト同士の新たな交流も生まれた。

アテネ五輪代表・田代恭崇さんらが参加者をサポート!

「八ヶ岳高原ロングライド」は、ロングライドが全長約105km、獲得標高約2200m、新設のグルメライドが約43km、獲得標高約950mと本格的な山岳コースが舞台。順位を競わないロングライドイベントなので、景色やエイドステーションのグルメを楽しみながらゴールを目指す。

今回は、田代恭崇さん(アテネ五輪・自転車ロード代表、日本サイクリングガイド協会理事)が約50人のガイドライダーを統括。参加者を約20人ずつのグループに分け、その前後をガイドライダーがサポートしながらまとまって走るグループライド形式で行われた。

アブニール山梨の選手や地元クラブのサイクリストら約50人のガイドライダーが参加者をサポート。前列右から2人目が田代恭崇さん

ロングライドの参加者はスタートで「FAST(速く走りたい人)」と「SLOW(ゆっくり走りたい人)」のどちらかの組に入り、さらにその中で約20人ずつのグループに分かれて整列。スタート前には田代さんの呼びかけで、ハンドサインや声掛けの練習を行い、またガイドライダーと参加サイクリストがお互いに自己紹介しあってからスタートした。

スタート前にガイドライダーと参加者が自己紹介。これからのライドに向けて、仲間意識を高める
序盤の名所、赤い橋こと「東沢大橋」。心配された雨も朝には上がり、サイクリストたちが風を切って駆ける
ガイドライダーを先頭に一列になって走行。一時停止や二段階右折も守って、サイクリストの模範を示した

もちろんアップダウンの激しいコースなので、走力の違いにより途中でグループを外れて先行したり、遅れたりする人もいるが、エイドステーションごとにガイドライダーがグループを新たに作り直し、できる限りまとまって走った。

エイドステーションでは、ガイドライダーがグループを再編成してスタート
ロングライド終盤に現れる「海岸寺」の激坂! 力を振り絞って乗り越える!
厳しい山岳コースを乗り越え、歓喜のゴール!
完走した参加者には、完走証と来年の「Mt.富士ヒルクライム」の優先エントリー権を授与

参加したサイクリストからは「ガイドライダーがペースメイクしてくれるので、安全に走れて楽しかった」、「初めて会った人同士でも、脚が合う人と一緒に走れて仲よくなれた」との声が聞かれ、グループライドならではの楽しみを味わえた様子だった。

すべてのサイクリストの走りを見届けて、最後にゴールした田代さん

参加者をサポートしながら走った田代さんが、イベントを振り返る。

「今日のような山岳コースでグループで一緒に走って、どうやって参加者に楽しんでもらうかが難しいところでした。グループのペースに合わなかったら遅れてもいい、先に行ってもいい。だけど、エイドでスタートするときはもう1回みんなでグループを組みましょうというのは、僕らも初めても試みでした」

「そのため、250人を同じイベントに遊びに来た仲間にするのがミッションのひとつで、ガイドが自己紹介したり、参加者同士で話をしたりする時間を設けてチーム作りをしました。難しかった面もあるけど、ゴールした後は参加者同士が楽しそうないい雰囲気ができていたのでよかったです」

八ヶ岳高原を満喫したサイクリストの声

調味料などでお馴染みのミツカンの社員・元社員のみなさん。「今回は8人で参加しました。普段は自転車やランニング、登山などいろいろな活動をしています。ツール・ド・おきなわや先日のアイアンマンジャパンに出場した強者から、のんびり派まで様々です。今日は天気が晴れてよかったです」
横浜のチーム「F.A.R.S」に所属する現役の救急救命士とOBのお2人。「以前は実業団登録してレースにも出ていましたが、最近はこういうイベントに出ています。八ヶ岳は初めてですが、ガイドがペースメーカーをしてくれるので無理に飛ばしたりする人もいなくて、声を掛け合って走れて安全ですね」
ママチャリで八ヶ岳高原に挑んだ峯野喜哉さん。「内装3段変速ですが、重量17㎏あります。これで富士スピードウェイのママチャリGPや富士ヒルにも出ています!」。105kmの山岳コースを見事ゴールし、「一度も降りずに走り切りました! 最高の相棒です」とニッコリ!
東京の自転車サークル「モルトボーノ」のみなさん。「イタリア語で“とってもおいしい”という意味で、もともとはグルメライドのサークルでした。最近はイベントやレースにも出ています。長野のイベントは走ったことあったんですが、山梨側は植物や景色も違って楽しかったです。ウェルカムパーティーのよさこいも楽しかったし、エイドのどら焼き、りんご、レタスがおいしかった」
東京都の嶋田耕士さんと(右)と兵庫県から参加した義本学さん(左)は、今回のグループライドで仲良くなったお2人。「八ヶ岳のイベントは11回目ですが、グループライドでまとまって走ると仲間意識が生まれて楽しいですね」(嶋田さん)、「1人で参加したので、脚の合う人と走れて楽しかったです。関西では獲得標高2000mを超すロングライドはなかなかないので、今度は友達も連れてきたいです」(義本さん)
地元・山梨の職場仲間という島村明典さん、千田司さん、川村悠太さん(左から)。「普段から八ヶ岳周辺や昇仙峡を走っています、去年は雨で景色が全然見れなかったですが、今日は晴れて、コースは苛酷ですけど楽しかったです。エイドの食べ物もおいしかった。ミネストローネもよかったし、レタスもさっぱりしました。配っているガールスカウトのみなさんの笑顔に癒されました」
大阪・兵庫から参加した原田雄輝さん、吉田光汰さん、上月貴博さん(左から)。「普段は関西で山に行ったりしています。富士ヒルの優先エントリー権が欲しくて参加しました。コースが走りやすくて、林道みたいなところもあって楽しかったです。最後のミネストローネがおいしかった!」
大阪からやってきて、グルメライドを走った今井保壽さん、高瀬光汰郎さん、山下順さん(左から)。「山が好きで、普段は六甲山、葛城山などを走っています。今年は富士ヒルのエントリーがギリギリだったので、来年の優先エントリー権が欲しくて参加しました」

写真:播本明彦 文:光石達哉

関連URL:八ヶ岳高原ロングライド
https://yatsugatakekougen-longride.jp/

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