2016年03月16日
「TOKYO エンデューロ 2016 in 彩湖」大会レポート サイクリストの熱気で、春を先取り!
自転車シーズンの幕開けを告げる「FUNRiDE Presents TOKYO エンデューロ 2016 in 彩湖」が、3月12日、埼玉県戸田市の彩湖・道満グリーンパークで開催された。
1700人が荒川河川敷に集結!
三寒四温という言葉通り、今年の3月は寒い日と暖かい日が交互に続いていたが、この日はよりいっそう寒さが身に染みた。それでも、荒川河川敷の会場には約1700人のサイクリストが元気に集まった。
最初の種目は、すっかりおなじみとなった「タイムトライアルジャパン 彩湖ステージ」。なんとゲストライダーには、現役の全日本TTチャンピオン中村龍太郎選手(イナーメ信濃山形)が登場。オープン参加ながら、1周4.67kmのコースで6分27秒680(平均43.33km/h)の一番時計をたたき出し、王者の貫禄を見せつけた。
「ここのコースは初めてで、段差(減速帯)のたびにチェーンがインナーに落ちたけど、トップタイムを守れてよかったです」と中村選手も納得の表情。
メインイベントのエンデューロは、4時間を2~4人1組のチームで交代しながら走り、周回数を競う。今年はサポートライダーが充実。「弱虫ペダルサイクリングチーム」、「レモネード・ベルマーレ」、「竹芝サイクルレーシング」の実業団3チームがそれぞれ36km/h、33km/h、30km/hのペースで走って参加者を先導し、安全にレースが行われるようにした。
また、昨年から導入されたグルーピングも好評。一緒にレースに出場する仲間が集められなくても1人でエントリーでき、主催者が編成した3~4人のチームで出走できる。これをきっかけに、自転車仲間の輪も広がったかもしれない。
今年は、サイクルマーケットを初開催。関東近辺のサイクルショップが一堂に会し、おすすめアイテムやアウトレット商品などを販売。フードブースも充実し、交代待ちの時間も楽しむことができた。
真剣に上位を目指す人も、仲間とわいわい楽しみたい人も、寒さを忘れて自転車を楽しんだ1日となった。
タイムトライアルは「ノーマル」とTT機材を使用した「アルティメット」の2カテゴリー。特設スタート台からのスタートで、気分はプロレーサー!
サラリーマンレーサーながら、全日本TTタイトルホルダーの中村龍太郎選手が緊急参戦。チャンピオンジャージが輝いている! 「TTは今年初めてでした。ホイールやステムを新しくしてポジションも変えたので、これから仕上げていきたいです!」
先日、ロードレースチームを発足させた「弱虫ペダルサイクリングチーム」が、ファンの前で走る雄姿を初披露。「今日はみなさんの安全を第一に走りました。チーム練習はしっかりできているんで、来週(開幕戦・宇都宮クリテリウム)に向けてがんばりたい」と佐藤成彦GM
上位を狙う人から、コスプレで目立ちたい人までエンデューロの楽しみ方はさまざま
1日中気温は上がらなかったが、参加者のみなさんは元気にコースを駆け抜けていた
1人でもエントリーできるグルーピングも人気。初めて会った人同士でも、チームを組めば絆が生まれる!
サポートライダーにはレモネード・ベルマーレ監督の宮沢崇史さんら豪華な顔ぶれも!
エンデューロのゴール後は、恒例のキッズレース。参加したみんなには記念品のお菓子をプレゼント! ニッコリ
元MTBプロライダーで「やまめ工房」代表の堂城賢さんによる“やまめの学校in彩湖”が今年も開講!ちょっとしたコツで自転車が進むようになる「やまめ乗り」を伝授してもらった
MCは、俳優でサイクリストでもある芦田昌太郎さん。寒空の下、会場を盛り上げてくれた
栄光の表彰台をゲット!
【タイムトライアルジャパン ノーマル女子】
「ノーマル」は、TT用の機材、ウェアを使用しないカテゴリー。女子優勝は高尾那知さん
【タイムトライアルジャパン ノーマル男子】
男子優勝の丹野沙音志さんは、フレームに「エアロ」と書いたステッカーを貼って、気分だけTTマシンで出走。「実は通勤途中で参加しました。ちょっと遅刻しそうですけど、これから会社に行きます!」
【タイムトライアルジャパン アルティメット女子】
TT用機材なんでもありの「アルティメット」カテゴリー。女子優勝は石井美絵さん。「最初がんばったら、後半たれちゃって… でも、抜いていく男子の人たちが、がんばれと声をかけてくれて励みになりました」
【タイムトライアルジャパン アルティメット男子】
この日の最速、アルティメット男子を制したのは、近藤正紀さん(なるしまフレンドレーシングチーム)。「彩湖は日ごろから練習で来ていたので、うまく走れてよかったです。でも、中村選手には9秒近く離されていたので、まだまだですね」
【4時間エンデューロ男子】
3チームにゴールスプリントを制したのは、会社の同僚という「山下ゴム 爺と中2」のお2人。「この2人では2位が最高だったので、初優勝できてうれしい。このジャージも今日がお披露目だったので、よかった!」
【4時間エンデューロ女子】
女子部門を制したのは、「群馬自転車女子部赤城」。ヒルクライムでも活躍する西形舞さんらを擁する強豪チーム。「エース(西形さん)が戻ってきたのが勝因。交代を減らして、タイムロスを減らしたのもよかったです」
【4時間エンデューロ 男女混成】
日本在住の外国人によるチーム「TCC」のビクトリア・コリンスさんとコスキネン・トーマスさんが男女混成のチャンピオン。自転車歴1年のトーマスさんは初レースでうれしい優勝。コリンスさんも「ファンタスティック! 彼がよかったです」とニッコリ
【4時間エンデューロ ファミリー】
ファミリーの部優勝は「(@°?°)けろ~ん」の東さんファミリー。家族パワーでがんばった!
大会HP→ http://www.tokyoenduro.jp/saiko/
(写真/小野口健太)
著者プロフィール
光石 達哉みついし たつや
スポーツライターとしてモータースポーツ、プロ野球、自転車などを取材してきた。ロードバイク歴は約9年。たまにヒルクライムも走るけど、実力は並以下。最近は、いくら走っても体重が減らないのが悩み。佐賀県出身のミッドフォー(40代半ば)。