2019年06月27日
【第16回 Mt.富士ヒルクライム】「チームFR90」豪華ペースメーカーとともにブロンズを目指せ!
Mt.富士ヒルクライムの定番企画「チームFR90」。90分切りのブロンズリングを目指すサイクリストを、豪華ライダーがペースメーカーとなってサポートする。今年は藤田晃三さん(ブリヂストンサイクル)、須田晋太郎さん(ウォークライド)が参加者およそ40人を先導、さらにスタート前にサプライズゲストとして飯島誠さん(ブリヂストンサイクル)も加わり、雨の富士スバルラインを声を掛け合いながら走り抜けた。
ペースメーカーを利用するのがタイム短縮のカギ!
藤田晃三さんは1992年バルセロナ五輪・自転車ロード代表など国内外で活躍し、現役引退後も2007年富士ヒル優勝ほか強豪ヒルクライマーとして名を馳せた。
元実業団選手でプロ自転車コーチの須田晋太郎さん(ウォークライド)も、藤田さんともに今回のペースメーカーを務める。
大会前日には、参加メンバーを集めてプチセミナー&顔合わせを開催。藤田さんは「このコースは人の力をうまく利用するのが重要。今回はペーサーとして私たち2人が協力するので、うまく利用して自己ベストを切ってください」とチームFR90の趣旨を説明。
須田さんからは「強度は一定で行くので、上りはゆっくり、緩斜面と平坦ではペースが速いと感じるかもしれません。前日の夜の過ごし方、ウォーミングアップも大事。最善の状態でスタートラインに立てる準備をしてください」とアドバイスがあった。
参加メンバーには、「目指せ90分切り!」と書かれたチームFR90スペシャルゼッケンも手渡され、目標達成に向けてますます気合も入る!
飯島誠さんがサプライズ登場! FR90からカテゴリー別入賞者も誕生!
大会当日は、残念ながら朝から小雨の厳しいコンディションに。それでもチームFR90のメンバーは続々とスタート地点に集結。ここでサプライズゲストとして2000年シドニー、04年アテネ、08年北京と五輪3大会連続自転車トラック競技代表だった飯島誠さんが登場し、大歓声で迎えられる。
みんなで気合を入れて、いざスタート!
レース中は、藤田さんと須田さんがメンバーを先導して、一定の強度でペースを刻む。
飯島さんはグループの後方からメンバーにアドバイスしたり、励ましたりしながら上っていく。
そしてゴール! 90分切り、自己ベスト更新の目標を達成できた人も、惜しくもできなかった人も霧に包まれた富士山五合目で健闘を称えあった。
藤田さんは「須田さんと私はとにかく前を引き続けて、1時間27分ぐらいのペースで上っていました。後ろでは6人ぐらい余裕そうに話をしていましたね。風がなくてペースが速かったから、余力があった人たちは25分ぐらいでゴールできましたね。私はゴール前でギリギリのタイムの人を待って、一緒にゴールしました。半分ぐらいの人が1時間30分を切れたんじゃないかな」と振り返る。
今回、チームFR90の中からカテゴリー別入賞者も。 眞壁裕さんが、女子35~39歳カテゴリーでみごと4位に!
「風邪ひいてて途中で苦しくなって(集団から)離れちゃったんですけど、飯島さんが後ろから来て『ギリギリ間に合うよ』と待ってくれて、平坦区間でまたペースメイクしてくださいました」と笑顔の眞壁さん。
飯島さんも「僕は後ろからスタートして、『頑張ってください』と声かけながら走っていました。最後うまく(眞壁さんと)会えたので、よかったです」とニッコリ。
眞壁さんは、5月12日に富士スバルラインで行われた富士ヒル攻略試走会にも参加。今回は、そのときのタイムを約2分短縮する1時間28分15秒だった。
「前のイベントに出たときは藤田さんが、今日は飯島さんが平坦区間を引いてくれたおかげで1時間半切れて、年代別で4位に入ることができて、うれしかったです。オリンピアン2人に感謝です!」
飯島さんは「各自ができるベストを尽くせたんじゃないかな。悔しい思いをした人は、来年リベンジしてほしいですね」と参加者、そしてすべてのサイクリストにエールを送っていた。
写真:海上浩幸、小野口健太
著者プロフィール
光石 達哉みついし たつや
スポーツライターとしてモータースポーツ、プロ野球、自転車などを取材してきた。ロードバイク歴は約9年。たまにヒルクライムも走るけど、実力は並以下。最近は、いくら走っても体重が減らないのが悩み。佐賀県出身のミッドフォー(40代半ば)。