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2020年07月22日

【TATTA RIDE】1000人がライドを競ったグリコ パワープロダクション2daysチャレンジ レポート

スーパーの上をいく、まさにウルトラなエンデュランスサイクリストの間で、アメリカ大陸でその名を轟かせたのがTwitter ユーザー名zucchaさんこと鈴木裕和さん。VRAAMとパラレルワールドで挑んだチャレンジでは、みごとダブル優勝を成し遂げました。いったいどんな挑戦だったのでしょうか。

ride for 富士ヒルとグリコパワープロダクション2daysチャレンジに参加していただきありがとうございました。そして首位おめでとうございます! 

「富士ヒルの距離を競う企画をFBで知りました。Coast to Coast Cycling Challengeが残り2000km弱、VRAAMが4500kmあったため、他の期間は休養していたとしても6500kmで、これなら優勝を狙えるかなと考えました。
日本ではブルベといった長距離ライドは人気なのですが、数千kmのレースというジャンルは全然認知されていないと感じます。
VRAAM参加者としてこのTATTA企画に参加すれば目を引き、ウルトラディスタンスレースの宣伝になるかなと思い参加することにしました。
グリコ2dayはその後同じくFBで開催を知り、期間中なのでこれも申し込んでみようかなと(なんだかついでみたいですみません) 。
ただこちらは、VRAAM開催中しかも最終日であり、最初の目標値に書いたようにせいぜい800km程度しか走る予定はなく、トップの記録になるとは思っていませんでした。48時間あれば1000km超は何人も出るかと。 いずれにせよどちらもあまり他人と競うつもりはなくて、走る距離が最初から決まっていてその距離を走っただけな感じです。
VRAAM最後がTATTAと重なったのは私としてはむしろ不利だったと感じてます。前日休養できて、しかも平地を走れるような何もない時ならもっと走っていたでしょうから(でもその場合は参加していなかったかも) 」

現実のレースアクロスアメリカに参加経験がございますが、バーチャルで参加を決めたきっかけを教えてください。

RAAMは今までの自転車生活の中で最高の経験でした。できることならまた参加したいですが、費用や協力してくださるチームメンバー集めなど大きな障壁で、次の参加は諦めていました。 COVID-19の流行により自転車自体も「もう乗らなくてもいいかな」なんてやる気を失っていたところでVRAAM開催の話を聞き、これならコスト的にいける、と参加を決めました。もちろんリアルとバーチャルが全然違うものであることは理解していましたが、RAAMでのリタイアという雪辱を遂げるチャンスだと感じました。

インドアでそれだけの距離を走ることについて、一番にどんな対策を講じたのでしょうか?

以前からzwift上で仲間とブルベのような長距離ライドを開催し、長時間ダラダラとローラーに乗ることは慣れていました。
しかしVRAAM参加を決めた4月末の時点では、前述の自転車への意欲を失っていたこともあり、調子は非常に悪かったです。 残り2か月で全てピークに持っていくのは難しく、私がこういった超ロングで重要と考える「どんなに疲れていてもペダルを漕ぎ続けられること」を目標に練習を行いました。
今丁度仕事がほぼ無いこともあり、4月末から6月上旬までで、Virtual Race Across Europe 4752kmは16日間と2位でゴール、 Coast to Coast Cycling Challenge 4000kmはトップでゴールと、これら2つのバーチャルイベントをあわせ、zwiftで1万km以上走りました。

➖VRAAMにおいてはタフな試みでしたか。

想像してたよりタフでしたね。獲得標高が73000mの時点で平地コースと比べて2割ほど時間かかると想定していたのですが、登りはあっても下りが少ないというバーチャル特有のコースで、ベテランのウルトラサイクリスト達は実走より20~30%時間がかかると嘆いていました。 そのためVRAAMのフィニッシュ距離は4500kmから3200kmにレース中に調整されました。

➖グリコパワープロダクションの2DaysはVRAAMと並行して走っていただきました。何を考えて走っておられましたか?

残り2日の時点で2位との差は300km以上開いており、漕ぎ続けることができれば優勝はできると信じていました。 しかしもともとのフルコース4542kmを時間内にゴールできるかはかなりギリギリの状況で、同じレースを走る参加者から「ゴールできる可能性があるのはオマエだけだ、頑張れ」と励まされていたこともあり、この時間内ゴールを目標に頑張っていました。 インドアなので寝ていなくてもふらついて事故に遭うといった危険はありません。しかし睡眠をとらない状況では出力は全く上がらず、かといって睡眠時間も惜しいというジレンマの中、ゴールの為に必要なバランスを考えて漕ぎ続けていました。 なんでしょう、何かを考えて、ってのは無かったですかね。眠らないように音楽をガンガンかけながらただひたすらペダルを回すことに没頭していました。

➖完走したときの最初の気持ちを振り返っていただけますか?

嬉しかったです。数人の友達が祝福のために家に遊びに来てくれました。時間内ゴールが確定した段階で風呂に入ってサッパリしてからゴール。 2018年の実際のRAAMの時は皆に応援していただきながら結果を出すことができませんでした、それが少し晴らせたかなと。 開催期間中に在宅勤務の合間をぬって補給食などを用意してくれた妻、今まで応援してくれた皆への感謝で溢れてました。

トラブルは発生しましたか?インドアならでは、でしょうか?トラブルに対応する術も教えてください。

「ローラーだとポジションが動かしづらいのがあり、やはりオシリのダメージは相当なものでした。 慣れているとはいえ、途中デキモノができてしまい、これそのままだと痛くて走れないうえに降りて処置する時間も勿体ないため、叫び声が出ないようにタオルを噛んで押しつぶしていたら差し歯が折れました。 ゴールは前歯が無い状態でちょっとしまりが無くなってしまいました。 あとはこの距離を走ると胃腸のトラブルが出ることがありますが、今回も舌先に口内炎がいくつもできてしまい食事が大変でした」

➖また挑戦(それぞれ)をしますか?

VRAAMは第2回があるなら是非参加して優勝したいですね、本当は実走のほうが出たいですが。
TATTAの距離チャレンジは参加はどうでしょう……。私がこういったウルトラディスタンスのレースが好きなのは、速さを競いたいならできる限り同条件で戦いたい、ってのがあって、それでレースなんです。
バーチャルでの距離チャレンジは、特にzwiftだと集団走すれば相当距離は稼げますので、このあたり戦略といえば戦略なんですけど、あまり他人と勝負って感じはしないですね。
もし参加するなら1500kmくらいは走りたいですねえ。
TATTAに最後のデータを登録した時には(VRAAMのコースが細かく分かれているため)そこまでのデータではトップだったのですけど、その後まとめて2日間で長距離走った人がどっと登録してくると考えていたので、優勝するとは思っていませんでした。
翌日アプリを開いてみて、あ、優勝なのかな?と。なんか盛り上がりに欠ける話ですね…」

副賞でもらったCCDドリンクのがきっかけ。過去のアメリカ横断チャレンジで使ったことも

「グリコパワープロダクション2daysチャレンジは、正直に言うと登録時の試供品に釣られてです。
ヒルクライムはあまり速くないんですが、以前富士ヒルでゴールドならとったことがあり(その時かな?他かも)、副賞でCCDドリンクを貰ったことがあって以来、結構好きなんです。
今回は使いませんでしたが、2018年のRAAMでは900gの袋買って持って行ってます。
最近ロングを走りすぎてどんどん遅くなってしまっているので、もう一度ちゃんと練習して、富士ヒル走ってみたいです」

エキストラハイポトニックドリンクCCD

zucchaさん、ありがとうございました。4500kmもの挑戦、誰でもできるチャレンジではありませんが、そういった壮大なサイクリングは人生で一度は挑戦したいですね。
TATTA by グリコパワープロダクション2daysチャレンジとの邂逅が生み出したウルトラエンデュランスサイクリストとのお話でした。

告知

TATTAサタデーラン&ライド with ワールドマスターズゲームズ2021関西

ワールドマスターズゲームズ(WMG)2021関西組織委員会は、オンラインで参加できるスポーツ大会「いまこそ、みんなでDo Sportsプロジェクト(#Doスポ)」のエントリーを2020年7月9日(木)から開始します。

プロジェクト第1回は、一般財団法人アールビーズスポーツ財団が主催する「TATTAサタデーラン」に連携し、GPSトレーニングアプリ「TATTA」を活用したランニングと自転車イベントを7月23日から26日に開催します。

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