2016年03月24日
JBCF 宇都宮クリテリウムを走ってみた【参戦レポート】
ヤマモトです。JBCFの開幕戦である宇都宮クリテリウムに出場してみました。カテゴリーはJプロツアーという恐れ多くも日本のトップリーグで在らせられます。宇都宮でこのクリテリウムが誕生して3年目ですが、3年連続の出場です。過去のレース結果は初回は病み上がりで参加しレース中盤でリタイア、2年目は落車による機材破損でリタイアと良い思い出がありません。とくに2年目のレースは落車が非常に多かった。そういった経緯もあり今回はコースが逆周りの予選、決勝というスタイルに変わりまして、個人的にはよい方向に転がったのでした。クリテリウムは比較的得意な分野で個人的には予選通過しやすく、2度走ることも決勝までに前日までの疲れがほど良くぬけて(血行が良くなるから?)、なんとなく良い感じになるので、願ったり叶ったり。
朝の試走中。まだまだ余裕シャクシャクなのです。
予選の出走前はソワソワしてます。
そんなわけでトレーニングはほどほどに、準備はままならず(これが今回最大の足かせに)、レースに向かうのでした。過去2回の経験からか、走る前は緊張しましたがスタートラインをすぎてしまえば、もうやるしかありません。インコースからのほうがローテーションが回るな〜とか、今の予選はホームストレートで50km/hだから、決勝はもっと速そうだなあーなどと考えながら集団の中盤を維持しつつ展開します。ちょっとナーバスだけど思ったよりも走りやすい。あっという間に5周目となり位置取りが厳しくなります。ゴール前は頑張る。やや順位をおとしながらも35位くらいで予選通過。所属チーム(なるしまフレンドレーシングチーム)からは5人出走しましたが、2名だけ予選通過という厳しい状況に。悲しみに暮れているヒマはなく、決勝を走るチャンスを得たので頑張るしかないですね。
マッサージをしていただき、白飯をもそもそ食べていると、決勝までの時間はあっという間に過ぎました。カメラを持っていったけど予選があるとまったく使う機会がありません……。
ヘアピン区間は中途半端に後ろにいると立ち上がりはゼロ発進になり、加速で脚を削られます。
決勝レース、おそらく後半の数周だと思います。(Photo:Kensaku SAKAI)
決勝は20周の60km。オランダやベルギーのクリテリウムよりも距離は短いけれど、けっして易しくはないです。で、ここで先に述べた”準備”がアダとなりました。フロントのギアは54Tですが、リアのトップギアは12Tでした。ホームストレートは55km/hちかいスピードで展開してくると回転力が乏しい私はケイデンスが追いつかない。そもそもフィジカル的に弱めですから。まだ序盤のイキがいいときは対応できたのですが……。ふと手元のコンピュータを見ると110〜120回転。もう少し詰めたいのに詰まらない。回したくても回らない。ギアをかけたい。でもギアがない。そんなギリギリの回転数でなんとか走ります。もう終わりかな、と思ったらまだ9周目。時間が立つのが遅い。余裕がない証拠ですね。集団はUKYOがコントロールしていて、ときどき鋭い加速でヒィー、となりますが、なんとか対応できます。後半は牽制が入ったようにスピードが緩むときもありましたが、足も攣っているし降りたいなー、などと考えているうちにラストの2周に。コーナーを抜けた直後に目の前の2名の選手が絡み、ちょっと危ない感じに。とはいえ最後尾近くにいたのですぐに回避。スプリントもしたかったけれどここは見送りまして、同じくスピードを緩めた選手と無事を讃え合いながらゴールラインを通過しました。落車は少々ありましたが、大きなケガを負った選手も居ないようで、ホッとしました。
なんとなく頑張った記録として走行データを挙げてみます。この画像を凝視してもなにも出てきませんよ!
上位のファクトリーチームが勝利を目指して戦うのに対し、クラブチームとして参加させてもらっていると、引きずられて完走のみ、という展開になりがち。せっかくプロの方々と同じ舞台で走らせてもらっていますし、どうにか展開にからみたいものです。さて、レース報告は不定期で連載させていただきたく存じます(伊吹山ヒルクライムは未出場と、出場できないレースもありますので。スミマセン……)。今回は完走しましたが、リタイア率のほうが高いですしね……。
(写真/Kensaku SAKAI, and Friends)
著者プロフィール
山本 健一やまもと けんいち
FUNRiDEスタッフ兼サイクルジャーナリスト。学生時代から自転車にどっぷりとハマり、2016年まで実業団のトップカテゴリーで走った。自身の経験に裏付けされたインプレッション系記事を得意とする。日本体育協会公認自転車競技コーチ資格保有。2022年 全日本マスターズ自転車競技選手権トラック 個人追い抜き 全日本タイトル獲得