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2020年10月06日

「開催されてよかった!」富士山五合目にサイクリストの笑顔が広がる「富士の国やまなし 秋のMt.富士ヒルクライム2020」レポート

富士の国やまなし 秋のMt.富士ヒルクライム 2020」、が9月27日に開催された。新型コロナウィルス感染拡大の影響で6月に予定していた「富士の国やまなし Mt.富士ヒルクライム」が中止となり、その代替大会として感染対策を徹底して約3か月半遅れで開催。自粛生活で思うように自転車に乗れない日々を過ごしていた約2000人のサイクリストたちは、久しぶりにイベントに参加できる喜びを噛みしめていた。このレポートでは、五合目にフィニッシュしたサイクリストたちの声をお届けします。

(取材にご協力いただいたみなさんは写真撮影時のみマスクを外して、お互いに近づいてもらっています)

自らの挑戦! 仲間とともに! 走る喜びを実感!

第1ウェーブでスタート直後からトップを独走し、1時間00分28秒の好タイムでゴールした加藤大貴さん。結果的に、今大会全体のトップタイムとなった。所属する「COW GUNMA」ではチームメイトと一緒に下山パトロール隊も務めた。

「ほとんど単独で走ったので、タイムはよくなかったです。去年は集団で走って57分だったので、このコースは競わないと難しいですね。僕にとっても1年ぶりのレースで、久しぶりの緊張感はありましたし、いろんな人と一緒に走れるのは新鮮に感じました」

浅田顕さん率いる若手育成チーム「EQADS」から、湯浅博貴選手(左)と川崎三織選手(右)が参戦。富士ヒル初参戦の湯浅選手は1時間04分06秒で6位、3回目の川崎選手は1時間04分21秒で7位とそろって好タイムでフィニッシュ。

湯浅選手「ヒルクライムは今まで榛名ぐらいしか出たことがなかったんですが、富士ヒルは距離が長くて楽しかったです。初めてでペースがわからなかったので、川崎選手とトレインを組んだのですが、前半踏みすぎて思い通りのタイムじゃなかったです」

川崎選手「例年と時期やスタートの方式も違ったので、トレインが組めなくてタイムが出せなかったです。前半動きすぎて後半タレ気味になって、自己ベストは出たんですが、目標タイムじゃなかった。今年は海外遠征もなくJBCFの群馬ぐらいしかレースに出ていないので、冬場にかけてシクロクロスにも出て来年につなげたいです」

大阪のショップチーム「AXIS」のみなさんは、ヒルクライムメインで活動。写真一番後ろの岩城勝弘さんは過去「15回ぐらい」参加し、年代別カテゴリーで優勝したこともある健脚だ。

「今年初めてのイベントで、開催してくれてありがたいです。毎年バスを借りて30人ぐらいで来てるんですが、今年は約10人に絞りました。今朝は雨かなと思ったけど、なんとかドライで天気がもってくれてテンション上がりました。富士山も一瞬見えて、最高でした!」

自転車YouTuberとして活躍するトミさんとヨピさんご夫婦。ヨピさんは富士ヒル3回目の挑戦で、1時間28分28秒と念願のブロンズ(1時間30分切り)獲得!

トミさん「ヒルクライムには年3、4回参戦しているのですが、今年はこれが初めて。どんな形でも開催してくれてよかったです。メイン会場は寂しかったけど、逆にちゃんと対策されていたので個人的によかったと思います」

ヨピさん「富士ヒルは、ロードバイクで初めて出た個人的に思い入れのある大会。6月の大会が中止になったけど、9月に開催されると知って、モチベーションが出て頑張れました。8回試走に来て、コースを覚えるぐらい走り込んだので、成果が出てよかったです」

神奈川県横浜市のショップチーム「風魔YOKOHAMA」からは、多くのメンバーが参戦。

「コースはいつもより空いていてお祭り感がないけど、その分しっかりコロナ対策されているなと感じました。今年は集団走行は周りの目が気になるので、週末のサイクリングも中止にしています。いつも2、3人で走っていますが、あまり練習できていないですね」

「BHMC」のみなさんは、愛知県豊田市の自転車好きが集まったチーム・富士ヒル歴は初参加~5回目と様々。「途中の応援がないのが寂しいけど、久しぶりに大会を走り走れるだけいいですね。」

東京都青梅市のショップチーム「WACHI RACE TEAM」からは森田克己さん、晴海さんご夫婦が参戦。

「今年は乗鞍にもエントリーしていたけど中止になったし、なかなか東京から出られなかったので、やっとイベントに参加できました。富士ヒルは初めてで、コースは走りやすいけどきつかったですね。ヒルクライムは体力測定のつもりで頑張っています」

神奈川県から親子で参加の「チームTokoToko」のお二人は、今回が初めてのヒルクライム挑戦。

「去年、日産スタジアムのイベントに親子でフラットバーの自転車で初めて出たんですが、周りのロードバイクが速くていいなと思ったので、私のマウンテンバイクのフレームにドロップハンドルやロードバイクのパーツをつけて改造しました。息子も『弱虫ペダル』が好きで、一緒にやりたいとロードバイクを買いました。今年も日産に出ようと思ったのですが中止になったときに、この子が雑誌でこのイベントを見つけてきました。先週、試走に来たときは休憩しながら3時間以上かかったんですが、今日は2時間ちょっとで上れてよかったです」。
ご子息は「ロードバイク楽しい!」と笑顔。

宮城県仙台市の「Activity Force Sendai」は、職場や友人同士のつながりのチーム。4人とも富士ヒルは初挑戦で、うち2人はブロンズまであと少しと健闘!

「去年もエントリーしてたんですけど、天気がよくなかったので大事をとって来なかったんです。毎年地元のツール・ド・東北や蔵王ヒルクライムに参加しているんですが、今年は何もイベントがなかったので、参加できてよかったです。ゴール前の坂がきつくて、ブロンズにギリギリ届かなかった!」

東京のトライアスロンチーム「Triathlon Team Party」からは、トライアスロン歴30年の吉野功哉さんと、山田貴子さんが参戦。

「富士ヒルは去年初めて参加しました。今年6月の大会もエントリーしたのですが、中止になって、トライアスロンの大会も全然ないので、モチベーションを保つためにエントリーしました。今年はレースがなくてトレーニング不足。インドアだけじゃ、やっぱりだめですね」と吉野さん。一方、山田さんは「去年よりタイムよくてよかった」と納得いく走りができた様子。

今年も多くの外国人サイクリストがエントリーした富士ヒル。関東在住のフィリピン人の自転車仲間「Padyak Tokyo」からは総勢14人が参加したのこと。
ちなみに、Padyakはタガログ語で自転車という意味だそうだ。

そのうちのチェンプロン・エスカンテ(左)さんとジョン・ユモ・フランシスさん(右)は「14人中11人は富士ヒル初参加で、僕たちは自転車のイベントも初めてだったけど、エキサイティングだったね。雨で寒いかなと思っていたら、天気がよくなってよかった。来年も出たいし、タイムをよくしてブロンズを獲りたいね」と笑顔を見せていた。

「チームまるのや」は、メンバーの実家である千葉県成田市のもつ焼き屋さんがチーム名の由来。今回は、富士ヒル皆勤賞を含む63歳のベテランサイクリスト3人が参戦。

「いつも10人ぐらいで参加しているんですが、今回は最年長の3人だけで来ました。普段はいつも1人で走っていたので、仲間と走れてよかったです。途中雨でどうなるかと思ったけど、タイムは気にせず3人で一緒にゴールしようと決めて上りました。年とともにタイムは落ちていくので、今後は何歳まで走れるか挑戦したいです」

名古屋から参戦の「大同自転車倶楽部」は同じ会社の自転車仲間のチーム。

「今までロングライドばかり出ていたので、ヒルクライムは初めてです。今日は名古屋から4時間かけてきました。今年はチームで一緒に走れなくてずっと個別練習だったので、通勤で鍛えた脚の差が出たと思います。楽しかったし、来年も頑張っていいタイムを出したいです」

写真:光石達哉

以上、秋のMt.富士ヒルクライム2020のフォトレポートでした。
次回大会の準備も進めていきます。ニューノーマルに寄り添いながら、皆さんが楽しめる大会を開催していくことを目ざしていきます!

関連URL:コロナに負けずに五合目を目ざせ!! 秋のMt.富士ヒルクライム開催!https://funride.jp/events/fujihillautumn2020-1-2/

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