2016年10月06日
写真で振り返る2000人の挑戦【富士チャレンジ200 レポート】
9月22日(木・祝)、静岡県小山町にある富士スピードウェイにて、FUNRiDE presents 富士チャレンジ200が開催された。
昨年の2日間開催から単日開催に日程を戻し、種目に関しても若干の変更をして実施した。昨年までチーム種目は「4時間エンデューロ」と「7時間エンデューロ」であったが、「チーム100km」と「チーム200km」へと変更し、大会のコンセプトである、「距離への挑戦」にチームでもチャレンジできるイベントとなった。ソロでもチームでも完走タイムに応じたフィニッシャーアイテム(今年はタオル)を贈呈するのも富士チャレンジならではだ。
メインレースに先んじて、会場ではタイムトライアルとキッズレースを開催。朝から会場は参加者の熱気に包まれた。
朝イチで開催されたタイムトライアルレース。メインステージからピット内を通り、メインコースへ飛び出していく
タイムトライアルに続いて行われたキッズレース。富士スピードウェイのホームストレートを思いっきり走れるとあって、子どもたちからは笑顔が
前日の夜から降り続いた雨は、メインレースのスタート時間になっても降り止まず、整列した選手たちのバイクとウエアを濡らしながらのスタートセレモニ―となった。予報では、小康することはあるものの、1日を通して雨雲が立ち込めるとのこと。スタートラインに並んだ参加者はエントリー数に比べると少なめ。時計の針が10時をさし、ゲストとサポートライダーを先頭に、全種目が一斉にスタート。制限時間7時間の長い1日がはじまった。
本イベントをサポートするトヨタ「オーリス」を先頭にメインレーススタート
昨年に引き続き、富士チャレンジ200は豊富にサポートライダーを準備した。リオモベルマーレレーシングチーム、竹芝サイクルレーシング、フォルジーク 山梨、Team UKYO REVEの4チームがそれぞれ200kmを5時間、5時間半、6時間、7時間の完走ペースでコースを周回した。豊富なペーサートレインを準備しているのも、全国では珍しい取り組み。
また、年々増加する女性サイクリストに集団走行を体験して欲しい、との思いから女性サポートライダーによる「WOMEN’S TRAIN 100 」(100kmを4時間で完走するペースで走行)も実施した。
「上りで選手が千切れかける局面もたびたびありましたが、みんなで走っているということが心の支えになっていたように思います。男子ソロ100kmがゴールする頃には『えー?男子はもうゴールなの?速いねー』とみんなでその速さに驚いたり、会話する余裕も出てきて、みんなで楽しく走りました」とは女性サポートライダーのリーダーを務めた石井さん(ちゅなどん)談だ。
先頭集団はサポートライダーの他にゲストライダーである愛三工業レーシングの伊藤雅和選手と平塚吉光選手もコントロールに加わった
各サポートライダ―チームのトレインには多くの参加者がジョインした
今回もうひとつの新たな取り組みとして、コースサイドにDJブースを設置した。ホームストレート以外に会場のBGMが届かず、コース上の大半は静かだったことで、寂しい印象があった。そこで、長丁場のレースに挑戦する参加者を少しでも鼓舞しようと、DJ 木村勝好さんによるミュージックがヘアピンコーナーに鳴り響いた。
選手たちからも喜んでいただけたようで、鳴り響く音楽に合わせて力強くぺダリングしたり、木村さんに向けて拳を突き上げる方もいた。
富士チャレンジ200にはじめてDJブースが登場した。この日のために用意された身体に響く大音量の音楽が、選手を後押しする
心配された雨はレースが2時間ほど経過した頃から小康状態に。一瞬ではあったが、雲の合間からは青空も見えた。
注目のカテゴリーである、男子ソロ100kmでは僅差のスプリントで、佐野友哉さん(TEAM YOUCAN)が、男子ソロ200kmではラスト1周で先頭集団から飛び出した小畑 郁さん(なるしまフレンド)がそのまま逃げ切り、優勝を果たした。
先頭のゴールを皮切りに規定周回を走りきり、次々とゴールする選手のみなさん。その顔には疲労の色も現れていたが、それにも増して達成感漂う表情が印象的であった。
100kmと200kmという2つの距離とそのタイムに挑戦する、富士チャレンジ200。来年も多くの参加者が、この地に集い、自身の限界に挑戦することだろう。
親子で完走目指し走行する。並走しながら走れるのもイベントならでは
下りでは集団が長く伸びる
長いホームストレートは集団で走らないと苦しい区間だ
雨が止んだと思ったら、霧が立ち込める時間帯も
仲間から計測チップを受け取りコースイン!
17時、7時間の長い長いレースが終了した
富士チャレンジ200は自分への挑戦。多くの選手がガッツポーズしながらフィニッシュ!
ピット内にブーススペースを設けた。雨でものんびり各ブースを見てまわれる
ラスト1周でアタックを仕掛け、逃げ切り優勝を飾った小畑 郁さん(なるしまフレンド)
MCは俳優の芦田昌太郎さんが務めた
また来年、みなさんの挑戦をお待ちしております!
【大会上位リザルト】
ソロ200km男子
1位 小畑 郁 4:52:37.725
2位 奈良 浩 4:53:06.954
3位 高橋 誠 4:53:07.185
ソロ200km女子
1位 綿貫 通穂 6:26:33.587
2位 永田 直美 6:33:39.445
3位 小林 英子 6:35:39.371
ソロ100km男子
1位 佐野 友哉 2:25:20.612
2位 鳥倉 必勝 2:25:20.620
3位 藤澤 直人 2:25:21.840
ソロ100km女子
1位 今井 みち子 2:52:13.964
2位 高橋 瑞恵 2:55:20.283
3位 加藤 志保 2:57:14.279
ソロ100kmジュニア男子
1位 錦谷 直頼 3:01:20.413
2位 楢山 結己 3:21:32.804
3位 穂積 幸平 3:48:16.276
チーム200km男子
1位 法政二高チーム耕三郎(渡辺 耕三郎/中西 啓/野平 勇希/田中 大地)5:04:04.574
2位 法政二高チーム御器谷 (御器谷 信之/小澤 健/茨木 雄太)5:08:04.441
3位 クラブロードロA (串田 一明/桜井 誠/新道 誠/金子 幸信 )5:14:05.840
チーム200km女子
1位 ちーむGYV (加藤 裕香/宮崎 さやの/齋藤 沙希/相馬 未幸/赤木 恵美)6:30:39.539
チーム200km男女混成
1位 フルーブSP (山野内 徹/亀山 慶晃/岡田 加苗) 5:17:53.623
2位 ビアンキストアチーム (松原 武彦/廣澤 克壽/竹内 正幸/上林 諒子/高峯 雄平/三浦 将喜 )5:38:21.990
3位 なるしまフレンド2 (藤野 智一/鈴木 淳/上原 嗣則/鈴木 香) 5:38:24.451
チーム100km男子
1位 クレイジーモンキーズB (落合 経朋/城 充) 2:32:10.458
2位 SBC湘南藤沢 (長田 将士/平岡 知) 2:32:25.218
3位 Patience(永井 宏和/野呂 大樹) 2:40:45.531
チーム100km女子
1位 フルーブ LA (吉田 夕美/窪田 純子/大河内 てるみ)3:45:22.821
チーム100km男女混成
1位 T-CORRERE (中島 嘉男/須山 瑞季/橋本 渡) 2:40:52.329
2位 AKAIKE (中村 良平/中村 泰之/宮下 智早/赤池 洋一/望月 明) 3:00:10.344
3位 ランクル (市野 緑/佐藤 佑一) 3:12:26.266
TT男子アルティメット
1位 大塚 潤 06:10.231
2位 伊藤 晋一 06:14.454
3位 山倉 幹丈 06:18.125
TT女子アルティメット
1位 石井 美絵 08:12.359
TT男子ノーマル
1位 長谷川 誠 06:43.680
2位 児玉 淳治 06:52.882
3位 松原 剛 06:52.895
TT女子ノーマル
1位 加藤 志保 08:22.590
チームTT
1位 YOUCAN 大磯 (佐藤 剛史/品川 真寛)06:31.781 4
2位 VIVA雑兵 (土屋 光城/稲葉 謙一/内藤 敦志)06:53.621
3位 BleuetRoug (大倉 輝和/片岡 大一/名取 忠幸)07:52.846
そのほかのリザルトは大会HPまで! ⇒ http://www.fujichallenge.jp/
(写真/小野口健太)
著者プロフィール
ファンライド編集部ふぁんらいど へんしゅうぶ
FUNRiDEでの情報発信、WEEKLY FUNRiDE(メールマガジン)の配信、Mt.富士ヒルクライムをはじめとしたファンライドイベントへの企画協力など幅広く活動中。もちろん編集部員は全員根っからのサイクリスト。