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2019年11月06日

【サイクルモード インターナショナル2019】見て聞いて感じた自転車の未来

幕張メッセで11月2日〜4日の3日間の日程で行われたサイクルモードインターナショナル2019。例年11月に開催され、自転車の今、そしてこれから訪れるトレンドを探ることができる。今回のテーマは「ソトアソビ」。
そこで今回のサイクルモードで見て感じたいくつかのポイントを紹介していきます。

 

スポーツとしてのEバイク

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シマノブースのフロントにはE-スポーツバイク用ユニットシステムSTEPSが展示されている。「80〜90年代、MTBコンポーネント登場」を引き合いに出すほどエポックメイキングだというEバイク用コンポーネント。次世代モビリティ、もしくは健康寿命延伸のカギとして期待されているのはいうまでもない。
すでに一般車としてのEバイクは日常利用として広く浸透している。そんな折、スポーツとしていわば自転車を活用した健康づくりとしての「スポーツ用Eバイク」も流行の兆しをみせ初めている。

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Eバイクのユニットシステムは国内ではシマノ、ヤマハ、パナソニックなどが開発し、海外勢ではイタリアのベネリ、130年以上もの歴史をもつボッシュといった企業も本腰を入れている。バイクメーカーはこれらユニットを導入し、E-スポーツバイクのシェア拡大を進めている。
また片山右京氏による日本e-Bike協会の発足(2018.11)など、既存の公共交通機関との共存も含めた可能性・課題克服についての情報発信や議論の場が生まれることも、スムーズなシェア拡大・認知の一手を担うはずだ。
この加速度的な
進化の一方で自然淘汰もなされるだろうが、それは消費者の選択に委ねられているだろう。

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試乗コーナーでもEバイクの人気がうかがえた

 

グラベル・アドベンチャー “オールロード”

スポーツバイクの垣根が低くなっている。一定のアソビ方に捉われないユーザーが北米を中心に増加している傾向があり、コンポーネントメーカーはいち早く対応し、舗装路だけでなくグラベルと呼ばれる未舗装路での走破性に優れたスペックのバイクがトレンドとなっている。
そのスタイルはドロップハンドルながら、700C(27インチ)で40Cという、通常のロードバイクの倍以上ある太いタイヤを装備した、マウンテンバイクでもシクロクロスバイクでもなくたくましいフォルム。いわゆるグラベルバイク、あるいはオールロードと呼ばれるニュージャンルだ。
ロードバイクよりもタイヤクリアランスに余裕があり、ホイールベースも長い。フレームも屈強で、バッグやボトルなどを多数積載する機能も充実している。
こういったバイクでキャンプに出かけたり、未舗装を含むアップダウンコースなどを取り入れたアドベンチャー的なライドの提案も進んでいる。
またホイールはディスクブレーキとなり、ブレーキ径やスルーアクスルの規格さえ合えば、ロード用のホイールも装着できるのでロードバイク的なライドも楽しめるのもメリットだ。幅広いフィールドで楽しめるのがオールロードの魅力だろう。
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国内ではロードバイク人気が根強い。というのも林道や未舗装の道の大半は私有地や廃道で、通行に対してセンシティブな問題を抱えている地域も少なくはない。全国各地に管理団体が所有するコースも実は豊富にある。基本的にはマウンテンバイク向けのコースであるが、コースによってはオールロードようなスタイルでも走行可能だろう。コース維持や管理のために利用料金が発生するコースが多いが、スキー場と思えば当然の投資である。コースの“深い話”についてはまたの機会に。
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スマートローラー x トレーニングアプリ


 

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ソトアソビのための、いわばトレーニングツールとしてサイクリストの地足を固めるために活用されてきたインドアトレーナー。かつてはまさに修行のごとく、黙々とトレーニングを積むための機材であったが、デジタルツールの拡張によって、オンラインゲーム感覚でインドアトレーニング可能になった。トレーナーもトレーニングアプリ内のコース状況に合わせて負荷が変化し、リアルな走行により近づけることができ、そういった機能をもつトレーナーをスマートトレーナーと呼び、非常に人気を集めている。
パワーメーターなどのガジェットも活用するために、多くの投資を必要とするが室内にいて、リアルな峠と同じ負荷をかけられるとしたら…..。実際に走行する場合にはバイクコントロールや集団走行など、効率的な走行技術が介在しているといえるが、身体能力を高めるという目的だけならエポックメイキングな組み合わせといえる。実際に取り組んでみると能動的ではなくインドアトレーニングに打ち込める。むしろ楽しく目的意識も高まる。

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それぞれの企業の得意とする分野を生かしスマートローラーも多様化している。

 


自転車 x 地方創生 観光資源として自転車を活用


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地方自治体によるサイクルツーリズムが盛んだ。サイクリストが訪問する理由として「自然・景勝地の観光」が突出した人気をほこっているという。まさに観光資源とスポーツ自転車の親和性が高いことを裏付けており、より多くのサイクリストに知ってもらおうとサイクルモードでのPR活動が熱心に行われている。成功事例としてもっとも有名なのが愛媛県だろう。しまなみ海道はサイクリストなら誰でも知っているコースだ。

 


幕張メッセ会場周辺ではシクロクロスとクリテリウムを実施。そしてJBCFの年間表彰が行われた。
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幕張海浜公園では、おなじみとなったスターライトシクロクロスが行われた。穏やかな天候でほのぼの。

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メッセ会場のそばでは、500mのショートサーキットを特設して、JBCFのエキシビジョンマッチなどが行われていた。

サイクルモードの午後のステージではJBCF(全日本実業団自転車競技連盟)の年間アワードの表彰式を実施。
最高峰のJプロツアーでは圧倒的なチーム力でマトリックスパワータグが個人、団体ともに総合優勝を果たした。
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総合団体優勝を果たしたマトリックスパワータグ

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個人総合優勝のオールイス・アルベルト選手

今年から年間個人総合優勝、総合団体優勝それぞれに各200万円の賞金が提供されることになった。これまでにない金額の賞金による選手のモチベーション向上に期待がかかる。

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