2025年12月08日
サイクリストが求めるすべてが揃う地、阿蘇で自転車三昧「MAY31 CYCLING 阿蘇山ヒルクライム 2025」

熊本県阿蘇地方に位置する阿蘇山を舞台に、ヒルクライムとサイクリングの2種目を展開する「MAY31 CYCLING 阿蘇山ヒルクライム 2025」。2025年11月22日〜23日の日程で開催されました
阿蘇サイクリングを満喫できる2日間
2025年11月22日(土)〜23日(日)、熊本県阿蘇郡南阿蘇村のメイン会場、野外劇場アスペクタを起点にMAY31 CYCLING 阿蘇山ヒルクライム 2025を開催。大会のゴールドスポンサーとしてMAY31 CYCLINGが加わり、大会の様相も大きく変わった今大会。「世界でも稀有な活火山・阿蘇を舞台に、世界のサイクル愛好者が集う大会をつくりたい!」という理念をもとに雄大な自然を活かして、スポーツの力・世代のつながり・未来への飛躍にむけて発信も行いました。

大会は大きく2つの種目があります。1日目は「南阿蘇ヒルクライム」。走行距離11.6 km、獲得標高約608 mという本格的なクライムレースで、パレード区間(スタート地点までの移動/6.8 km)を含む構成です。カテゴリー別の順位表彰もあり、競技志向の参加者にふさわしい種目です。
2日目は「南阿蘇&高森サイクリング」。阿蘇山周辺をめぐる約65 kmのファンライド形式で、順位を競わず自然・地域を楽しむ旅感覚のライドです。
主催は一般社団法人熊本県自転車競技連盟、共催は テレビ熊本、運営サポートを 株式会社LocalGain が担い、後援に 一般社団法人みなみあそ観光局・高森観光推進機構・南阿蘇村役場 が名を連ねています。

大会の目的として、①阿蘇地域をサイクリングスポーツでPRする、②阿蘇地域の地域経済を応援する、という2点が掲げています。
エントリーは中学生以上を対象にしており、2日間で延べ500名のサイクリストが州内を中心に集結しました。
大会当日、ヒルクライムレースのために県道111号「阿蘇南登山道」が8:00~13:00の間、通行止めになる交通規制を実施。参加者同士で競い合ったり、思い思いのペースでフィニッシュを目指しました。



阿蘇山ビューを満喫できるサイクリング開催
2日目はファイライド形式で実施され、ルールとマナーを守りながら阿蘇のダイナミックな風景を楽しみながら、小春日和の温かい天候の中、気持ちの良い汗をかきました。65㎞という距離にもかかわらず、アップダウンが豊富なレイアウト。1000m以上の獲得標高で走りごたえも抜群。「この上り坂、聞いてないよ~」と苦笑いをしながら走る参加者も。でも内心は楽しんでいるのがわかります。

参加者は、ヒルクライムで自分の限界に挑む競技型、サイクリングで景色と旅を楽しむ参加型、という両面を体験できます。地域振興・観光・宿泊・グルメといった阿蘇エリアの魅力と結びついており、単なるレースではなく、地域全体を盛り上げるイベントとしての位置付けも強くなっています。




「阿蘇にはサイクリストが求めるものすべてが揃っているね」
とあるサイクリストが会場でつぶやいていましたが、まさにその通り。
スペシャルゲストの皆さんは、「 阿蘇の美しい大自然の中を初めて走った。 イベントに参加できて思い出に残る経験ができた」「大好きな阿蘇にて、貴重な機会を与えてもらい来シーズンへのモチベーションとなった」など口をそろえて阿蘇の魅力を語っていました。
特別企画「⽇韓⼥性ライダー対抗戦」 を開催

ヒルクライムレース後、大会会場では日本と韓国で活動する女性インフルエンサーを招き「対抗戦」と銘打ったステージイベントを行いました。対抗戦は自転車で競うだけでなく⁉ 阿蘇ヒルだからこその、ユニークな演目もあり会場を盛り上げていました。

課題もあるがポテンシャルを秘める大会
演出にこだわり、レース事後に多くの時間を要する場面もありました。 イベントは参加者ファーストであるべきです。実際に参加者からの意見もあり次回は対応改善がなされるはずです。
ダイナミックな景観のコースや肥沃な大地、そして暖かいおもてなしと、阿蘇地方のポテンシャルは非常に高いので、今後の大会発展に大いな期待を寄せています。
また、参加者からも「横浜から自走で行きます!」「初出場!安全運転で頑張ります」といった声が寄せられており、全国からの参加や初心者のチャレンジも期待されています。

美しい写真はオフィシャルカメラマン撮影によるもの。参加者にはクラウドサービスの「Piufoto」を通じて共有された。
著者プロフィール
山本 健一やまもと けんいち
学生時代から自転車にどっぷりとハマり、2016年まで実業団のトップカテゴリーで走った。自身の経験に裏付けされたインプレッション系記事を得意とする。日本体育協会公認自転車競技コーチ資格保有。 全日本マスターズ自転車競技選手権/2022年3㎞個人追い抜き、25年個人タイムトライアル 全日本タイトル獲得。JCGAガイド資格所有