2018年02月16日
【SRAM】RED eTAP ロングターム レポート その2
スラム・eTapを使い始めてからおよそ1年半が経過しました。バッテリー充電は何回しただろうか。たしか前後で15回ほど、ひと月に一度どちらかのバッテリーを充電しているペースですね。サイズから想像するとして百数十回程度充電できるだろうと思いますが、バッテリーが先か、エンジンが先にクダビレルか勝負です。
ながらく使用してきたLOOK・795エアロライト。こちらをタイムトライアル用に仕立て直しました。何しろイベントで「みんなのタイムトライアルジャパン」を開催しておりますので、TTバイク所有は必須。んで軽快なロードバイクで一度走ってみたかったんですね。フレーム形状も我が速度域ではそれほど影響はないのですが、エアロ形状にはこだわりたいところ。そこで795エアロライトってTT競技に最適じゃないのかなー、と常々思っていました。
さて、eTapの自由度を実感できるのが、このタイムトライアル用コンポではないでしょうか。ブリップボックス。および変速スイッチ・ブリップスはハンドル周りのストレスを解消してくれます。ハンドルからフレームに伸びるケーブルが半減したことで、大幅に組み付けが楽になりました。
ブリップスとブリップボックスは有線で、2スイッチ〜最大4スイッチまで装着できる。ここのケーブルの取り回しは組み付けの醍醐味になりそうですね。ロードバイクをタイムトライアル用に仕立て直すというのは、レアケースかもしれませんが某国のタイムトライアルナショナルチャンピオンもロードバイクにポン付けアタッチメントバーという機材で優勝していますから、それも追い風気分に。そんなコンポ換装もeTapなら簡単ですよ、ということが伝わってもらえるのなら本望です。
ハンドルはBLUEというメーカーの完成車についていたというTT用のハンドルバーで、たまたまご縁があって知人から入手することができたもの。795エアロライトの特殊な形状のステアリングコラムへ挿入するためにややおイタしましたが、自己責任ということでご容赦ください。
アタッチメントバーにはブリップグリップを装着…..する予定でしたが、アタッチメントバーの径は22.2mm指定で、使用するバーの径と合わないことから使用できず。購入したグリップがデスクに鎮座していますが、ちゃんと本国ホームページで確認すればよかったと後悔。こんなこともたまにはあります。
ということで直接接着することに。いろいろ試した結果、突端か写真のように進行方向につけるのが使いやすい、という判断に(個人的には)。ボタンは中心をピンポイントでしっかり押す必要があります。判定は結構厳しくかなりしっかり押さないとダメ。ちょっと触れただけで変速しちゃうような感じよりはマシです。そしてバーテープがわりに滑り止めテープを。まったく滑りませんがグローブが痛みますのでオススメしません(2018年1月現在※)。※現在はアタッチメントバーにシェイクス・ピストーラ装着、テスト中。
ブリップボックス。これは配置に大きな過ちが。ハンドルに下へ配置するとケーブルの収まりが良かったのだが、乗車中に操作できるというブリップボックスのメリットをすべて失う結果に。現在はハンドル上に配置しています。トライ&エラーを重ねつつ、最適解へ近づけていくのも、まあ醍醐味といえば醍醐味ですができれば遠回りしたくないっていうのが本音です。
ペアリングも容易でディレイラーはそのまま使えます。これが一番楽でした。ハンドル周りを変えるだけなので、あっというまに作業終了。
もっとも時間をかけたのはハンドル内部へブリップススイッチのケーブルを通すことでしょうか。内蔵穴が小さいときは迷わずテグス(釣り糸)を使います。テグスは太めのほうが作業しやすく、先には安全ピンか短い針のようなものを取り付け、ハンドル内部に通します。テグスが開通したら、変速スイッチのケーブルに結んで、テグスでリードして通す。これを計6回行う(ブレーキケーブルも)のですが、4本のケーブル+2本のブレーキケーブルを内蔵するとハンドル内部でまさかの混雑で、すっきりと通すためにたいへん苦労しました。完全に自己満足ですけれど。
前後のディレイラーはブリップボックスとペアリングするだけ。そのまま流用できます。ちなみにギアの歯数は変えていません。
リアディレイラーにはトライピーク製のジェットストリーム(ビッグプーリー)でカスタム。ビッグプーリーはたくさんのメーカーからリリースされているカスタムパーツですが、唯一の樹脂プーリーなこの製品を選びました。樹脂の方が抵抗が少ない上にチェーンを痛めにくい気がします。おおよそこうしたデリケートなパーツをカスタムすると性能が低下する可能性がありますが、それじゃ元も子もない。せっかく抵抗を減らしても変速性能が落ちるなんて考えれません。しっかりと調整してアドバンテージを活かせるようにしなければ。
ポジションもTT風に。サドルを前方にオフセットしサドルはやや前傾角度に。前にサドルを出したぶんだけサドル高を1cm上げる。
まだまだ寒いですが、機材の力は偉大。外で走ろうという気にさせます。ローラーでもいいですけれど。乗って乗って乗りまくりましょう。
eTap エアロキット 198,000円(ブリップボックス、ブリップスx2、フロントディレイラー、リアディレイラー、USBドングル、バッテリー、バッテリーチャージャー)
単体価格
eTapブリップボックス 43,600円(税抜)
eTapブリップス 15,100円(ペア、税抜)
eTapブリップクランプ 2,190円(税抜)
eTapブリップグリップ 3,500円(税抜)
eTapクリックス 16,500円(税抜)
eTapバッテリーチャージャー 5,900円(税抜)
eTapバッテリー 5,900円(税抜)
関連URL:インターマックス http://www.intermax.co.jp/products/sram/products/red_etap.html
みんなのタイムトライアルジャパン次戦は…
3月10日(土曜日)TOKYOエンデューロ2018 in彩湖と併催で行います!
詳しくはこちら↓レイトエントリー実施中 ~2月25日(日)
http://runnet.jp/entry/runtes/user/pc/competitionDetailAction.do?raceId=181714&div=1
著者プロフィール
山本 健一やまもと けんいち
FUNRiDEスタッフ兼サイクルジャーナリスト。学生時代から自転車にどっぷりとハマり、2016年まで実業団のトップカテゴリーで走った。自身の経験に裏付けされたインプレッション系記事を得意とする。日本体育協会公認自転車競技コーチ資格保有。2022年 全日本マスターズ自転車競技選手権トラック 個人追い抜き 全日本タイトル獲得