2016年01月13日
3モデル インプレッション VOL.8/GIANT編 プロローグ
3モデル インプレッション VOL.8 GIANT
◆3モデル インプレッションの定義◆
エアロロード、ノーマル、エンデュランスロードと3つのカ テゴリーを有するブランドをセレクトし、この3つカテゴリーの代表モデルを各1台、合計3台インプレッションするというもの。ブランドのイメージ、それぞ れのカテゴリーに特化したバイクの評価、3モデルを総合した印象と比較など3人のライダーが多角的にレポートします。
第8弾目はジャイアント。世界ナンバーワンの規模を誇り、自社でカーボン糸からカーボンシートを制作する自社工場をもっているのが強み。またアルミニウムを用いる技術も非常に高いのである。高品質ながらも独自のルートを用いて生産するため、価格はライバルメーカーに比べてリーズナブルだ。それもジャイアントの魅力のひとつといえる。今回の3モデルは、エアロロードバイクとしてプロペル アドバンスド SL1、スタンダードモデルとして、リニューアルを果たしたTCR アドバンスド SL1、エンデュランスロードとしてディスクブレーキを搭載したディファイ アドバンスド 1をセレクト。3人のインプレッションライダーはどんな印象をもったのだろう。
PROPEL ADVANCED SL1/UCIワールドツアーをはじめとした最高峰のレースと、風洞実験によって生み出された、最高クラスのエアロロードバイク。フレームはアドバンスドSLグレードの最高峰モデルで、フレーム単体では990gと非常に軽量。フレーム最適な効果を生み出すオリジナルハンドルバーや、ブレーキシステム、さらにホイールまでも自社で開発。さらに軽さまでも追求した究極のスタイルである。価格:630,000円(シマノ・デュラエース完成車、税抜)
TCR ADVANCED SL1/フルモデルチェンジを果たしたTCRはフォークからフレームまで形状および製法までも一新。テーマは重量剛性比で軽量化しながらも剛性をアップしている。さらにバリアントISPや極細のシートスティによって振動吸収性も高まった。ニューフォークは40gという10%以上も軽くなったにもかかわらず、剛性はアップした。価格:600,000円(シマノ・アルテグラDi2完成車、税抜)
DEFY ADVANCED 1/後端をカットしたようなD型のDーFUSEシートポストに代表される、振動を吸収するための機構に特化したのディファイだ。さらにワイドレンジのギア設定などがライダーの走りをサポート。ロングライドからヒルクライムまで幅広く対応してくれる。フレームはアドバンスドSLグレードに次ぐカーボンフレームだが、高速巡航性能と快適性を兼ね備えているのが特徴。価格:250,000円(シマノ・アルテグラ完成車、税抜)
ジャイアントのイメージは……
山本:ジャイアントはやっぱりジャイアントっていうか安定のクオリティを保っていて、外すことがないブランド。
菊地:読者の人たちは違うかもしれないけど、この業界に長くいるとボスって感じがするんだよね。
山本:みなさんの想像ではエントリーバイクのイメージがあると思うけれど、業界のトップを仕切るようなブランド。
菊地:やることに迫力があるよね。プロペルが発表されたとき、ジャイアントがエアロやるってことはやっぱり時代はエアロなんだ、って思わせるからね。
小高:ディファイはすべてディスクブレーキ化しましたね。ディスクブレーキ時代がくるのはもはや……?
菊地:新しいジャイアントのロゴは賛否両論だよね。俺は嫌いじゃない。
山本:復刻ですよね。回り回ってオシャレな気はする。シャープな感じのロゴよりも好きですね。
菊地:あと、技術的な不安はないよね。ジャイアントがやるんだから技術的なところはクリアしている。
小高;そういうブランドは多くはないですよね。
菊地:大きなブランドでもときどき“大丈夫?”って思うこともあるけど、ジャイアントはそういう意味では絶大なる信頼をしているなあ。
小高:エントリーから最高峰まですべての価格帯のモデルが安心して乗れるようなイメージがあります。
菊地:昔だったらヤマケンがジャイアント買ったんですよって言ったら驚いたけど、今は誰が買っても驚かないよね。例えばルックとジャイアントという2台持ちの組み合わせをしたときでも上下じゃなくて並列で見れる。ひと昔前は競技に出ている人たちがレースをやるなら“安いからジャイアントがいい”って選んでいたけど、“安い”が単純に抜けてきてるよね。
山本:そういう意味ではもっと上級モデルを見てほしいですね。ジャイアント=エントリーという根強いイメージもありますので。
菊地:けなすところがまったくないもんなあ。
(写真:和田やずか)
ジャイアントのお問い合わせ先:ジャイアント TEL:044-738-2200
http://www.giant.co.jp/giant16/
著者プロフィール
ファンライド編集部ふぁんらいど へんしゅうぶ
FUNRiDEでの情報発信、WEEKLY FUNRiDE(メールマガジン)の配信、Mt.富士ヒルクライムをはじめとしたファンライドイベントへの企画協力など幅広く活動中。もちろん編集部員は全員根っからのサイクリスト。