記事ARTICLE

2019年10月01日

【オーストリッチ】半世紀、サイクリストと共に走り続けるジャパンブランド

日本が誇る、イケてる老舗サイクリング用品メーカー

昭和48年に「オーストリッチ」と名前を変えて、自転車用品の制作を開始。それから45年以上も国内外へアクティブに走るサイクリストを支えてきた。
サイクリングはその優れた運動効率から人力にもかかわらず、長距離走行が可能だ。しかし走行距離が伸びるほど自転車単体での運用は難しくなり、必要な物資をキャリーする必要がある。どんなにバイクが軽く速くなろうとも、いつの時代もこれは変わらない。そしてロングライド人気の後押しもあり、今キャリーバッグが熱い。過渡期であってもオーストリッチの評価は非常に高い。
敬虔なサイクリストであるオーストリッチの製造元、アズマ産業の代表を務める伊美哲也氏は、国内外の主要サイクルショーや大型イベントでは顔を合わせることが多い。最新現場で起こっている変化を汲み取り、アイデアに変えて、今を走るサイクリストが満足するアイテムを提供し続ける。

 

商品開発意欲も旺盛だ。イヤーモデルといわんばかりに、次々と商品が誕生していく。そういったレスポンスのよさは見ていて爽快だ。2019年モデルとしてもトレンドに則した商品が生み出された。ごく一部ではあるがピックアップして紹介しよう。

 ダミーローター(2個セット)/500円(税抜) ディスクブレーキ運用の必携アイテム

IMG_1231
ディスクブレーキユーザーは必携アイテム

DSC_8056

DSC_8034

DSC_8041

昨今、ロードバイクにおいてもディスクブレーキを搭載することが当たり前になったが、作法や取り扱い方もリムブレーキとは異なってくる。
ディスクブレーキのキャリパーは、ホイールを取り外してしまった状態で、ブレーキレバーを握ると、パッドが戻らなくなってしまうことがある。
そうなると専用工具や、エマージェンシー時ともなるとマイナスドライバーなどで、こじ開ける必要がありやや手が掛かる。それを防止するのが、ダミーローターである。
輪行だけでなく、車載時などホイールを外して運搬したり、保管する場合に重宝する。
お求め安い価格帯だが、なんといっても使い勝手がいい。ダミーローターにくくられる輪ゴム。これをキャリパー本体に引っ掛けることで、ダミーローターの脱落を防ぐことができる。軽量かつ、“かえし”もつけられているので外れにくいという安心の設計だ。

ディスクブレーキ搭載バイクを持っている人は必携である。

 

 アドポッケ/1,850円(税抜) バイクパッキング時のお手軽ストレージ

DSC_7527

DSC_7563

DSC_7929
スマートイージーパック(価格:11,500円)にロールアップベルトを用いて固定する。

オールロードといわれる、マルチパーパスな自転車が注目されている。タイヤ幅、ホイールなどを自由に選択できて、好きなフィールドに走り出せるバイクだ。スタイルも様々で、ロードよりだったり、サスペンションを搭載したマウンテンバイクよりだったり、ニーズに合わせて選ぶことができる。
そんなバイクを用いたキャンピングや、ツーリングも流行の兆しを見せる。
さすればキャリアバッグや輪行バッグのシェアも増えてくるが、それらに付属させることができる便利なポーチが、アドポッケ、だ

コイツは大きなサドルバッグなどのロールアップベルトを使用して固定する。ちょっとポケットが欲しいという要望から生まれた商品だ。

 

 

ウルトラSL-100/9.500円(税抜)

DSC_7764

DSC_7723
実際にロードバイクでロングライドを楽しむ伊美代表だからこそ生み出せたハイスペックな輪行バッグ

IMG_1225
2019年9月現在は、黒と紺の2色を在庫中。

2019年初めに限定モデルとして開発されたのが、携行性に優れる超軽量の輪行バッグ、ウルトラSL-100だ。日本では発達した鉄道を利用したサイクリングが熱気を帯びている。そのロングライドフリークに向けた商品だ。レギュラー商品のL-100よりもさらに軽量な素材を用いたことで、手のひらサイズにまで折りたためるまでのサイズ・重量で仕上げることができた。しかしデリケートなので、ロングライフを希望するなら取り扱いには注意しよう。しかしながら重量は袋単体で約110g、収納袋ととトラップ込みで実測は173gという軽さで、ジャージの背中に収めても気にならないという驚愕のサイズ感
である。

限定モデル(カラーは黒と紺の2色)価格:9500円(税抜)

 

大きなサコッシュ/1,500円(税抜)

DSC_7643 copy

DSC_7634

DSC_7704

輪行時に重宝するのが、この大きなサコッシュ。ヘルメットやシューズなどの荷物をたっぷりと収納できるサイズ(570x450cm)。生地はL-100と同様で、折りたたむとコンパクトな手のひらサイズにまで小さくできる。重量も約60g。
ただし、乗車中はリアホイールに接触するなどの危険性があるので使用はひかえよう。

 


作り手の気持ちがこもっている。どのアイテムも使っているイメージが想像できる。
これらのアイテムは、Mt.富士ヒルクライムやグランフォンド ピナレロ八ヶ岳といったイベントでもチェックできるはず。
特にグランフォンドピナレロ八ヶ岳は“出展が終わった後のサイクリングが楽しみ!”と、伊美さんは笑顔をみせて話す。
無尽蔵に金をかければいくらでも豪華に作れるが、本質はそこではない。サイクリングに精通しているからこそ生み出せる本物こそオーストリッチだ。


写真:アズマ産業、編集部

公式ページ:アズマ産業 http://www.ostrich-az.com/

関連記事

記事の文字サイズを変更する

記事をシェアする