2016年02月18日
女子による、女子のためのロングタームレポート【ポンプ編 中編】
女性サイクリストの自立というテーマをもって、展開するこの企画。おなじみのちゅなどんがレポーターとして、サイクリストの日常に欠かせない、ポンプをロングタームレポートいたします。さて、ブリーフィングはどのように進んだのでしょう?
では、今回たくさん用意してもらった携帯ポンプの中で、まずちゅなどんのバイクに取り付けられそうなものを選びましょう。
フレームポンプは作業しやすいですが、スモールサイズのバイクに装着するのはちょっと難しいかも。
な、ながい…。見るからにながーいこれはカーボンバイク全盛期において目にする機会はもしかしたら少ないかもしれない、フレームポンプといいます。昔ながらの携帯ポンプで、クロモリバイクなどのクラシックスタイルにはスマートにフィットします。バイクにはトップチューブの下側(フロントトライアングルの内側)に沿わせ、つっかえ棒のようにして装着します。手の力だけで作業しますが、シリンダーに長さがあるので意外とよく入るそうです。サイズはM、Lと2サイズの用意がありましたが、小さい方のMサイズで長さ37cm。ちゅなどんのバイクのトップチューブの内のりではサイズオーバーなので入りませんでした。
というように、実際の使い勝手のほかに“バイクに装着できるか”というのが大きなポイントになります。
小ささを優先するならCO2ボンベという選択もあります。サドルバッグに入るサイズですから、携帯性はとてもよいです。作業スピードも最高。作業も慣れれば問題ないです。1点だけ注意したいのはバルブを解放してエアが入るときにボンベの表面が凍るほど冷たくなるので、グローブをするかタオルを巻くなどしてくださいね。一気にバシュっと入るので、初めて使うときはちょっとびっくりするかも。ライドに携行する前に使い方の練習はしたほうがよいと思います。
女性が持ってもコンパクトなサイズ。ボンベを装着したらこんな感じに。
“ボンベ”という先入観におよび腰になるちゅなどん。使い慣れるまでが勝負。
「口金は2カ所あり、CO2ボンベ用と通常のタイプが配置してある(写真はCO2ボンベ側の口金)。
ちゅなどんの場合は、自分のパンク修理だけではなく、ライドのアテンド業務(※編集部注)の際、お客さんに起こったトラブルにも対応するシーンが考えられるので、一発勝負のCO2ボンベは選べませんでした。
ボンベを何本も携帯するのは……、ランボーに扮したスタローンが機関銃の弾倉を肩からかけてるシーンを想像してみましょう。その重さからして現実的ではないのです。自転車乗りはそんなところで戦うべきではないと考えます。
※編集部注:リンケージサイクリングが企画するライドイベントのアシスタントライダーを務めているのです。
まず、ポンピングの回数が増えてしまう短いもの、これはなかなか大変です。高圧になってくると、体重をかけて押し込みたいところですが、短いポンプのほとんどは手の力だけで作業するタイプ。
これは女性の力で作業を完了させるのはひと苦労…最後のほうはひと押ししてはひと休み、の繰り返しになります。下手すると休んでる時間の方が長くなるかもしれません。小ぶりで携帯性はとてもよいのですが、はっきり言いましょう。これは男性向けです。これは空気をいれてくれる男性の上腕二頭筋を見ながらほわわ♡とするにとどめておきましょう。自分で手を下しては命取りになりますぞ。姫。
女性としましてはやはり、地面に置いて足で本体を支え体重をかけて使えるものを選びたいところです。使い勝手としてはフロアポンプをただ小さくしたような姿勢で使えるもの、が理想的。
この条件で残った候補はロードモーフGとミニモーフG。この二つは大きさが違うだけで使い勝手は良さそうです。足で踏んで固定でき、バルブへの口金はホースが伸びるのでホースの長さの分、作業姿勢に自由が生まれます。これはしあわせ。
どちらもボトルケージをとりつけるダボ穴に対応するアタッチメントが付属しています。シートチューブの内側につけるタイプですね。台紙の取り付け見本にはタイラップを使ってトップチューブの下側につける方法も記載されていましたが、わたしの小さいフレームではここにつけるとウォーターボトルが取りだせなくなります。いろいろ不便ですね、ちいサイズは。
ポンプの本体はできるだけ長いもののほうが一度に入る空気の量が多いので女性でも作業しやすいと考えるのですが、長い方のロードモーフGの本体の長さは35cm。ちゅなどんのバイクのサイズを測ってみるとBBからトップチューブ内側まで34cm。なんと!1cmに泣く結果となりました。あぁ……。
ミニモーフG。君に決めた。わたしには君しかいない。
(ロングタームレポート【ポンプ編 後編】に続く)
FUNRiDE MOVIE【メンテナンス編その1】~フロントホイールの着脱~
FUNRiDE MOVIE【メンテナンス編その2】~リアホイールの着脱~
FUNRiDE MOVIE【メンテナンス編その3】~タイヤの外し方~
FUNRiDE MOVIE【メンテナンス編その4】~タイヤのはめ方~
(写真:編集部)
著者プロフィール
ちゅなどんちゅなどん
自転車好きが高じて一時期飽きるほど自転車に乗り、とうとう自転車に"乗る理由"がなくなってハンドメイドサイクルキャップを制作販売、自走納品する『自作自演型サイクリスト』 その傍ら、あるときはサイクリングイベント会社で、あるときは自ら企画するイベントでアテンドライドしています。持ち味はよく通る声と年の功からにじみ出る安定感。 ハマっ子歴19年。関西弁ネイティブ。