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2018年11月23日

【いくぞ!FUNRiDEダムカレー部】Vol.1 再出発は秋の奥多摩から(後編)

リニューアルして帰ってきたFUNRiDEカレー部。今までの「ライド&カレー」から「ヒルクライム&ダムカレー」へとテーマを変更し、さらにはダム回りのライドコースも紹介してしまおうという⾛り応えたっぷりの「ダムカレー部」へと生まれ変わりました。
前編に引き続き、舞台は東京のいちばん奥「⼩河内ダム」。ダムカレーはもう目の前だ!

 

人生初ダムカレー!

午前10時、ダムカレーを求めて最上階のレストランへと駆け出した我ら3人。限定20食ということで、開店と同時に入店!店内には誰もいません。そりゃそうだよ、だってまだ平日の10時だもん……。“限定”という言葉にビビりすぎたか(笑)。
でも、確実にダムカレーにありつくためだ、念には念を入れねば。ふっふっふ、今日のダムカレー20食中の3食は我々が頂戴するぜ。
私、小高部員、小野口部員の順で券売機のボタンを押していく。「ピッ」ダムカレー、「ピッ」ダムカレー、「ピッ」カツカレー……あれ? まぼろしか? いま何か違うものが見えた気がするぞ。出てきた食券を再度確認。ダムカレー、ダムカレー、カツカレー……。コラコラ、小野口部員。もう「カレー部」じゃないんだって。もしや我々だけで3食も食べては申し訳ないという配慮ですか? さすが初代部長、深い思いやりの精神です(カレーに入っている野菜が嫌いだってことは内緒にしてあげるね)。そして席で待つことしばし。

「お待たせしました~」

キターー!!

人生初のダムカレー。これが小河内ダムのダムカレーかぁ。すごい、本当にダムの形してる!ライスは小河内ダムの堤、その上に乗ったハッシュポテトで展望塔を表現、茹で玉子の管理船に野菜の針葉樹林。そしてカレーの湖に浮くのは奥多摩湖名物のドラム缶橋! ん?ダム下流側に突き刺さる2本のウィンナーは何だろう?  私の推察だと、これはきっとダムからの放流に違いない。ウィンナーの湾曲具合といい、斜めにカットしているところといい、完成度の高さに年甲斐もなく歓声をあげる3人。やっぱり誰もいない開店直後を狙って良かった。はしゃいでも迷惑がかかりません(笑)。
可愛い盛り付けに、食べるのがもったいないような気もするが、意を決してスプーンでダムを切り崩し、そのままパクリ。
ほう、口に入れた瞬間は甘いのに、後味はなかなかスパイシーじゃないか。食べ進めると汗が滲んできて、見た目とは裏腹に「甘く見てるとヤケドするわよ」タイプなのね。と言っても、辛すぎず甘からず大人から子どもまでみんなが楽しめるカレーです。お皿の脇にはサラダ、そしてスープもついているので、このダムカレーひとつで大満足! お値段は1000円とちょっと高い気もするが、ライスの量(普通の大盛りくらいあります…)とダムのクオリティを考えると納得の価格。ちなみに小野口部員のカツカレーもルーは同じ。こちらも美味しいとのこと。
半分ほど食べたところで隣の小高部員を見ると、ほぼ完食。食べるのが得意というだけあってさすがのスピード。スプリンター健在だね!

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初のダムカレー! 券売機の注意書きに「大盛りはできません」と書かれていたが、そもそも大盛りじゃないかっていうほどボリューミー。彩りも豊かで食べていて楽しい、高クオリティーのダムカレーです

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ダムカレーがいただけるのは、水と緑のふれあい館内にあるパノラマレストラン「カタクリの花」。ダムカレーの他にも奥多摩産の川魚や鹿肉を使ったメニューなどが豊富。 カタクリの花 HP (http://okutamako.com/ )

 

食後は湖畔サイクリング

ダムカレーでお腹を満たした3人は、奥多摩湖を眺めながらの食後の腹ごなしライドへ。この日は天候も穏やかで気持ち良い。快調に湖畔を走っていると、左手にさっき食べたドラム缶橋が。「ここ渡れますよーっ!」無邪気にはしゃぐ小高部員。せっかくなので自転車を降りて橋へと向かいます。

「揺らすなよ」

「フリですか?」

違う、断じて違うぞ小高部員。私は吊り橋とか揺れるものが嫌いなんだって。「だーっ、やめろ、揺らすなー!」まったく、こんな少年みたいなヤツと橋は渡るもんじゃないね……。とはいえ、このドラム缶橋、湖面を歩いているみたいで楽しい。今でこそプラスチック製ですが、以前は本当にドラム缶を使っていたとのこと。なので通称、ドラム缶橋、本名は麦山浮橋。いつもは通過するだけの道も、こうして寄り道しながらだと違った表情が見えてくるので、たまにはのんびりライドも良いですね。ここまでの道のりとは反対に、湖畔はほぼフラット。カレーで満足した後にはちょうど良いコースです。

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いいペースで走っていると見逃し注意な麦山浮橋。クリートシューズで行くとスリル倍増です(笑)

 

短距離高強度の小袖林道

そのまま奥多摩湖畔を進むと見えてくるのが深山橋。ここを渡ると、みんな大好き「都民の森」へ。しかし、今日はそのまま直進! ダムカレー部のサイドメニュー、奥多摩の行ったことのない上りを攻めにいくぞ! これから攻略するのは「小袖林道」。聞いたこともない名前です。雲取山の鴨沢登山口へと続く道で、最奥には羽黒神社。山梨県丹波山村に入ってすぐの「鴨沢バス停」が入口。右手を見ると小集落の中にすごい傾斜の坂がドーン……。しかも狭い。ヤバそうな感じがぷんぷんする……。3人とも覚悟を決めてコンクリートの激坂を駆け上る。あれ? コーナーを曲がったらすぐ普通の傾斜になったぞ。きついのは入口だけだったか。曲がった先はアスファルトの舗装路になり、道幅も広がって走りやすい。この林道の右側の谷の先は東京都。県境に沿ってヒルクライムできるのが嬉しい。なんて思ってたのも束の間、斜度がだんだんとキツく……。軽く10%はあります。すると突然、小野口部員の「写真撮りまーす。」の声。いやいやいや、ここで止まると大変だって(汗)。
「ここから狙いますから、下から上がってきてください。」と小野口部員……。今のキツイ所をもう一度上がるのかい?本気で言ってるのかい?

小高部員と2人で再登坂。「もう1本お願いしまーす!」(アイツ、絶対わざとだ……)

小高部員と2人で再々登坂。「OKで~す。」

そうこうしているうちに「雲取山鴨沢ルート登山口」に到着! 看板には丹波山村のタバスキー。この先も道は続いていますが、「生活道路のため進入はお控えください」の三角コーンが置いてある。ということで、我々の小袖林道ヒルクライムはここまで。距離は3kmと短いですが、獲得標高240m、平均勾配8%のしっかりとしたヒルクライムができました!

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山を分け入って進んでいく小袖林道。ヘアピンカーブもあり、ヒルクライムを楽しめる

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黄金色に輝くススキに見守れながら激坂を駆ける!

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ヒルクライムのフィニッシュ地点にて。雲取山にちなんで「雲を取る」ポーズ!

 

待ってろ、全国のダムカレー!

「ヒルクライム&ダムカレー」へと進化したFUNRiDEダムカレー部。美味しくて、四季も楽しめて、トレーニングにもなる。言うことなしなのですが、ここでひとつ問題が発覚……。カレーを食べたあとにヒルクライムなんてするもんじゃない(笑)。次回は上ったあとにダムカレーを食べることにしよう。3人は小袖林道から一気にダウンヒル。謎の部長交代式をした奥多摩駅まで戻ったところで、今回の部活動は終了。
さて今度はどこにしようかな? 待ってろ、全国のダムカレー!!

 

今回のルートはこちら → https://funride.jp/course/damcurry01/

前編はこちら → https://funride.jp/serialization/damcurry01/

(写真/小野口健太)

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