2019年05月22日
【FUNRiDEトレーニングキャンプ】富士スバルライン試走会by藤田晃三 イベントレポート“上りと下りの基礎を学ぶ”
令和元年5月12日(日曜日)、FUNRIDEトレーニングキャンプ 2019 Mt.富士ヒルクライム試走会を実施しました。
気持ちの良い晴天に恵まれ、33名の参加者が集いました。
タイトルの通り、6月9日(日曜日)に開催される日本最大規模のヒルクライムイベント、Mt.富士ヒルクライムを視野に入れた、大会オフィシャルの走行イベントです。
講師はブリヂストンサイクルの藤田晃三さん。オリンピック出場経験をもつ、日本を代表するサイクリストのひとり。選手引退後はホビーレーサーとして日常業務に励みながらレースに出場しており、現在でもヒルクライムレースやトラックレースで活躍されています。
ノウハウの詰まった講座で、ヒルクライム力アップ!
さて、そんな偉大なるレジェンド講師の座学にて、ヒルクライムの見地を深めていきます。
45分の講座は情報がぎっしりと詰まっています。ざっくりと紹介すると
・走行前の点検
・コースとレースの分析をする(斜度角度・斜度変化は?)
・自分自身の分析をする(得意なコース、コンディション)
・コースに合わせたペース走法を!
などなど、
走行前のチェックとして、点検部分なども丁寧に説明。とくにバイク整備の重要性については時間を割いてお話をしていました。
バイクが正常に動かないとライダーのパフォーマンスが発揮できないばかりか、事故にもつながってしまいます。
レースに向けて機材を変更する場合、コースに合わせてなにを変えればいいのでしょうか。もちろんホイールの外周部の軽量化は、軽さという意味では効果的です(藤田さんもおすすめしています)が、まずはリアのカセットスプロケットをコースに合わせて変更することが大切。そんな大切なことを明快に解説していただきました。
コースの傾斜にあわせたタイムトライアル走法・ロードレース走法・ミックス走法といったペース走法の解説も非常に参考になったと思います。
グロータック製4本ローラーを用いたヒルクライムのフォーム講座も印象的でした。
4本ローラーには段差がつけられており、10%の勾配を再現した状態で実走のイメージを伝えます。4本ローラーの構造をうまく利用した、大変興味深い講座でした。
そして集団走行。富士ヒルの上りは集団効果も期待できます。また下山はパックで走りますので集団で走るポイントを押さえておくことも重要。ハンドサインも後続に状況を伝えるために重要です。「初心者で手を離すのが難しい場合は、無理をしないでもいいです」と藤田さん。声に出すなどして知らせましょう。
まずは危険回避を優先。一緒に走る方への配慮も怠らずに。
走る場所についても細かくアドバイスが。
危険な路面状況
・砂が浮いているコーナー
・グレーチング
・アスファルトの継ぎ目
・溶けて段差になってしまったところ
・キャットアイ(白線の上など)
・白線の標識わかりにくいところがある
など普段の練習から注意すべき点がたくさんあります。
++++
そして後半は、最新のサイクルウエア&アクセサリーをリリースするrericのプチセミナーが行われました。
天然の糖質「パラチノース」を配合した持久系スポーツにオススメのサプリメント「INPARA/インパラ」が参加者に提供され、その優れたスペックをご紹介。アクティブなサイクリストの走りを支えます。
rericの最新ウエアが掲載されているフリーマガジン“クライムマガジン VOL.3(富士ヒルでも配布されますよ!)”を例に、上りと下りのウエアの活用方法をレクチャー。
走行前にこんなお話をたくさん聞いたら、ボルテージも高まるというもの。スタッフも走りたくなってウズウズします……。
五月晴れの中、全員が完走!
いよいよ試走開始。大会当日に持っていきたいほどの好天に恵まれました。日差しは十分、吹き抜ける風が冷たくて気持ち良い!
グループ分けを行い、藤田さんを先頭に走りだします。おおよその走力ごとに分けたグループで、足が揃っています。健脚のグループには、74分ほどで上る方も。
参加者の皆さんのうち、「昨年も参加してよい感触がつかめた」というリピーターも多く「富士ヒル試走に行くのに重い腰を上げる良いきっかけになると思って」という方も。試走しておくことで、よい心構えになります。
「今年から真面目にローラー台に乗るようになりましたがヒルクライムの為のトレーニングについて学びたいと思い参加しました」や「富士ヒルクライム初参加で、何とかブロンズリングを獲得したく試走も兼ねて申し込みます」といった熱心なサイクリストが集まりました。
試走を行うときのマナーが大切です。ドライバーと道を譲り合って気持ちよく走ってくださいね。
風は涼しいですが、走っていると汗ばむくらいの好天に。まずは一合目を目指します。
コンディション確認の意味もこめて一合目まで。速いグループは余裕を持ったペースで、20分ほどで到着。そして走力に合わせてグループを再構成しました。
サポートライダーがペースを刻みます。富士スバルラインは集団効果が高いコースですね
残り8kmの大沢駐車場では藤田さんが参加者へ檄を飛ばします
集団を形成しつつ、大会のフィニッシュ地点の五合目を目指します。
ラスト平坦区間でもいいペースで、タイムを稼ぎます
五合目の雲上閣でランチ後に、さきほどの試走で感じたことをランチョンセミナーで反芻します。下山のアドバイスも参考になりました
下山もまとまって走ります。車に道を譲る場面も。お互い様ですね
座学に試走と盛りだくさんのミニイベントは無事終了。モチベーションが高まったよ! という声もいただきました。
大会当日、またお目にかかりましょう。
Mt.富士ヒルクライム公式ページ
https://www.fujihc.jp/
レリック・インパラ
https://reric.jp/topics/new-inpara-gel/?utm_source=mail&utm_medium=post&utm_campaign=20190510_1
写真と文:編集部
著者プロフィール
ファンライド編集部ふぁんらいど へんしゅうぶ
FUNRiDEでの情報発信、WEEKLY FUNRiDE(メールマガジン)の配信、Mt.富士ヒルクライムをはじめとしたファンライドイベントへの企画協力など幅広く活動中。もちろん編集部員は全員根っからのサイクリスト。