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2018年06月01日

【レジェンド対決 -勝利に欠かせないものとは- アスリートの新常識 POWER PRODUCTION】今中大介 & 片山右京 それぞれの想いで富士ヒルに挑む

  

富士ヒルに向けた集中トレーニング by 今中大介 ※一部、2017年の記事から抜粋

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編集部:サプリメントをどうトレーニングに活かしていますか?

今中さん:富士山はやっぱり初心者に優しいとはいっても24kmもある。1時間10分前後の方や、2時間かかる方もいるけれど、その距離を走っていくというのは並大抵ではないですね。
ヨーロッパに行っているとき、通常の人の3倍のレベルくらいで様々なサプリメントを取っていた。もちろんドーピングチェックがあるので引っかかるようなことはしていないけれど、コンディションを向上させる時や、ベースの体力をつけるときにサプリメントは大切でした。翌日しっかり回復してこそ、濃いトレーニングができるというものです。その準備の助けとなるのがサプリメント。しかしコンディションが落ちている時にいくら摂ってもしょうがないので、しっかり休息するのが大事ですね。
まずは回復最優先で、夕食の前にサプリを取ってから夕食をしっかりとる。サプリメントは飲むタイミングも重要だから、それぞれ飲み方を守って飲んだ方が良いでしょうね。せっかくのトレーニングの努力を無駄にしないようにしたいですね。
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今中さん:Mt.富士ヒルクライムに向けてのトレーニングとして時間がないときは、20秒くらいの短時間インターバルをやっています。時間があれば50分くらい平坦から上り基調でのタイムトライアルなどをやっています。

編集部:50分のタイムトライアル! これはハードですね。

今中さん:タイムトライアルでタイムを計るときは、週末までにコンディションを仕上げていくような感じで調子を整えて、しっかりタイムを出すようにする。タイムが悪いときはそれを受け入れて、調子がいいときにはそれがモチベーションになる。
この練習方法は競技を始めた学生のころ、弱くて高校生に負けちゃうくらいのときからやっていて、強くなった。でもシマノに入ってからもこの練習方法は続けていましたね。自分には適したトレーニングだと思っています。

編集部:一般の参加者に向けてヒルクライムトレーニングについてアドバイスを!
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今中さん:Mt.富士ヒルクライムと同じ時間を続けて走れるコースというのはなかなかないので、日々のトレーニングでは半分か、1/3くらいの時間のタイムトライアルをやります。そこまでも難しいという方には、5分走、3分走というものも効果がありますね。この練習はスピードを養うためにとても良い練習。その短時間にスピードをどーんと上げるのが練習のコツです。
いろいろな方と走って感じるのはスピードが足りないかな、ということ。そもそもスピードに対してコンプレックスをもっている方が多いといったら失礼になるけど、まずはスピードをつけた方が良いという人が多いですね。高いスピード域の経験がないと、自分の単調なペースに留まってしまいます。これは僕にも言えることで、パターンの決まったトレーニングをしていると陥りやすいですね。プロならそれはそれでハイレベルですが、現役時代から見て6割くらいのレベルで、ある程度維持しているというパターン化したレベルだと刺激が足りない。ときには思いっきり馬鹿みたいに追い込んでいくというのも必要だったりします。とはいえ、それができるのはある程度、身体が仕上がってきてからがいい。
まずはベース作りが大事だし、ときにスピードアップというのはまずは必要なところですね。あとは10分間を保てるペース走を2回がんばる。人それぞれだけど、刺激になると思います。
体幹に不安がある人は、トルクをかけたペダリングを坂道で行うといいですね。脚を鍛えるという意味だけじゃなくて、体幹を鍛えるという理由もあるので。心拍数を上げる必要はないので、筋力を高めるようなトレーニングをやっておきましょう。
最後にトレーニングをやった後は、適切な栄養素を摂りたい。運動しただけ得られるモノがないと無駄になってしまう。練習が無駄にならないように栄養をしっかり摂りましょう。

編集部:さて、早いものでレースまでひと月切りました。これから何ができますか?

今中さん:まずは試走に行ってみるというのもいいですね。できれば3週間前までに試走に行っておきたい。大会1週間前になると気持ちがそわそわしてくるというのを抑えるためにも、自分の気持ちをヒルクライムモードにするためにも、どこかで試走にいくというのがよい。そこでタイムをおおよそ計ってみます。まだ身体ができていないなら、集中的なトレーニングをするけど、3週間前だったら負荷が高すぎても十分な回復期間があるので、1週間くらい回復に努めれば問題ない。
これを読んで、ハタと気づいてがんばってもらえれば幸いですね(笑)

あとは、運動強度のメリハリが大事。追い込み過ぎが許されるのは3週間前まで。2週間前までやっていると身体に堪えます。気持ち的には焦りもありますが、最後の1週間はリハーサル的な試走でもいいし、いつも走っている山でタイムトライアルをやってみる。それから水曜日まで休んで、ちょっと刺激を入れておきましょう。疲れているならイージーに走るだけでもいいですね。現地にはレース前日に入って試走をするけど、山頂まで行くのはちょっとやりすぎ。イメージをつかむために1合目まで行っても良いけど、料金所まで走って戻るくらいでも良いですね。前日はあまりがんばらないこと。早寝早起きも基本です。午前7時スタートだから少なくとも朝4時には用意を始めたい。できることなら身体を朝型にしておきたいですね。

 

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写真:小野口健太 文:編集部
協力:アスリートの新常識 POWER PRODUCTION http://www.powerproduction.jp/

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