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2017年05月12日

【LAKE】日本で人気上昇中“老舗シューズ専業メーカーLAKE”の魅力とは/前編

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LAKE CYCLING社は1982年創業した、サイクリングシューズ専業メーカーだ。サイクリングシューズを作るメーカーは多々あるが、専業となると数はかなり絞られるだろう。さらに80年代から継続しているメーカーがいくつあるだろうか。LAKEの知名度は日本ではこれからだが、サイクリング先進国の欧米では、その設計哲学と品質で高い評価を得ている。ユーザーだけなくシューズ産業に従事する関係者の間でも「お手本とするべきシューズ」として認識が一致しているほどだ。

LAKEのこれまでの歩みを振り返れば、シューズメーカーとしての力量が端的にわかる。以下の年表中にある規格や技術は現在、どこのシューズにも当たり前のように取り入れられているが、実はすべてLAKEが先駆けだと知ったら驚く人も多いのではないだろうか。


LAKE HISTORY(★は業界初)
his1982 
米国イリノイ州エヴァンストンで創業
★発泡ウレタンインソールを開発

1984
★LOOK用クリップインペダル用シューズを開発 
★マウンテンバイク専用シューズを開発

1985
★トライアスロン専用シューズを開発

1988
★カーボン製アウトソールを量産シューズに採用
アンディ・ハンプステンがLAKEシューズでジロ・デ・イタリア制覇

1997 
★サイクリング用ウインターシューズを発表

1998 
★女性専用シューズを開発

2005 
★熱成形カーボンヒールシステムを開発

2013 
現フラッグシップモデルC402を発表

2016 
★ダイアル式クロージャー採用ながら片足160gの超軽量シューズを発表

 

 

 

 


さきほども述べたようにLAKEは業界でも珍しいサイクリングシューズ専業メーカーである。この分野のエキスパートとしての自社の立場と価値を誰よりもよく理解し、35年もの間、サイクリングシューズに求められるパフォーマンスを追求し続けている。

LAKEシューズはOEM生産を引き受けず、ほかのパーツやアクセサリーに参入することはせず、シューズ作りだけに専念する。そんなLAKEが生み出すシューズとはどんなものなのか。


優れたフィットを実現する本革アッパーとヒール設計
LAKEのシューズ作りの絶対的な根幹をなすもの、それは「フィット」だ。そして、優れたフィットを可能にするのがLAKEシューズ最大の特長ともいえる本革のアッパーだ。人工素材に比べてコストが高く、生産性も低い本革にこだわるのは複雑な立体形状で、一人一人、微妙に形が異なる足に、履き込むほどに馴染んでいくフルオーダーシューズのようなフィットをもたらしてくれるからである。

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ハイグレードモデルには革の王様、カンガルー革が使用される。 LAKE創設当初から供給元を変えておらず、品質への信頼が伺える
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ミドルグレードの237シリーズには『フルグレイン』と呼ばれる 牛革の表層部分を使用。美しさと耐久性を兼ね備えた高級材だ

 

ヒールの構造とホールド感もまた「フィット」と密接な関係を持つ部分であり、LAKEの強いこだわりが見て取れる。ペダリング時のパワーロスはヒール部分でもっとも発生しているといわれ、ヒールスリップの防止はムダなく速く走るための重要な課題となる。足型に関する長年のデータ蓄積により、LAKEはどのモデルを履いても抜群のヒールホールドが得られるが、その究極形態とも言えるのがCFC(カスタムフィットカーボン)熱成形式ヒールカウンターだ。

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かかとのホールド性はヒールカウンターのデザインで決まる。 どのモデルを履いても秀逸なホールド感はLAKEの面目躍如だ

熱成形式カーボン製ヒールカウンターとは
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シューズとかかとをしっかりと固定し、ペダリング時のパワーロスを防止するCFCは2005年に開発された。摂氏90度のオーブンにシューズを丸ごと入れ、カーボンが温められて柔らかくなったところで足を入れ、手で自分のかかとにカーボンを押しつけてヒールカウンターを再成形する。カーボンが冷えて固まれば完成だ。家庭用のオーブンが使えるので、自宅でもできる。このCFCはトップモデルのCX402とセカンドモデルの332シリーズに採用されている。

ペダリング毎にシューズの中で足が動くと、不快感が強いだろう。それを防止すべくアッパーのダイヤルやバックルで足を強く締めてはいないだろうか。これだと足は固定されるが血流は阻害され、血流が阻害されることで足はむくみ、膨張した足の神経をアッパーが圧迫して痺れや痛みが発生する…という悪循環に陥ってしまう。かかとがしっかり固定されたシューズなら、バックルを軽く締めるだけでペダリングは安定し、パワーロスも起きない。血流も確保されるため足のむくみも起きにくく、ロングライドも終始快適にこなせる。

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形状の決まった既成品に対して、足の形状は千差万別。ならば ユーザー自身がヒールを再成形できるようにすれば解決する
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ヒールがバシッと決まれば、ペダリング時にパワーロスがないばかりか、ペダリングがとても軽く感じるという人も多い

世界で随一の自由度を誇るカスタムカラープログラム

LAKEシューズの説明ではカスタムカラープログラムも外せない。LAKEに興味を持ったきっかけがインスタグラムやフェイスブックで見かけた色鮮やかなカスタムデザインのシューズだった人も少なくないだろう。

プログラムは2種類。用意された22色の染革を組み合わせるCSP(カラーセレクトプログラム)とイラストレーターなどで自作したデザインをアッパーにシルクスクリーン印刷するOGP(オリジナルグラフィックプログラム)。OGPは世界で1足だけのデザインのシューズを履きたい個人や、ジャージやバイクフレームと同じ柄やロゴでシューズも揃えることができるため、チームシューズとしての需要も増えそうだ。


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アニメに登場するジャージに準じたデザインも。 ©三宅大志・一迅社/ろんぐらいだぁす!製作委員会

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人気グループ『ちゃりん娘』用のデザイン。シルクスクリーンの 模様は変更できないが、カラーは1足1足自由に変更できる

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高品質ハンドメイドフレームが支持を集めるナカガワサイクル ワークスのクラブチーム員が着用するスペシャルシューズ
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強豪ロードチーム『レガルスィ・イナーメ信濃山形』が 使用予定のチームシューズ。レース会場で注目を集めそうだ

 

後編ではシューズのラインナップ、6月21日(水)に開かれるセミナーのご紹介をしよう。

写真と文:編集部 
協力:株式会社キルシュベルク
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