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2019年10月08日

ホビーレーサー必読!「ロードレースのAtoZ」その4 「トレーニングはタイムマネジメント」

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趣味でスポーツに打ち込んでいる方々の一番の悩みどころは、いかにトレーニング時間を作り出すかでしょう。

イベント・大会までの3ヶ月のタームを
大会に万全のパフォーマンスで臨むにはおよそ3ヶ月=90日間の期間が必要と言われています。
この90日を、準備期間・向上期間・移行期間という3つのフェーズに分けた3〜4週間のサイクルの組み合わせとして検討しましょう。

準備期間
本格的なトレーニングに打ち込めるよう体力づくりをする期間です。コンスタントにトレーニング(ライド)を行なっているなら、準備期間を短くすることができるでしょう。
自転車を用いるなら、ロングライドなど乗り込みをして有酸素能力などの体力のベースを高めていきます。
しばらく乗っているうちに体脂肪も落ち、ペダリングもスムーズになっていき、疲れにくくなるでしょう。前日にたくさん乗ったけど、翌日はもっと乗りたい! と体力も気持ちも亢進していきます。

向上期間
いろいろな言い回しがありますが、体力・技術ともに高める期間ということで向上期間とします。毎日同じトレーニングをしていると、一定のラインまでは向上しますが、そのうちに頭打ちを迎えます。よく乗っているのにパフォーマンスに変化がないときは、バリエーション豊かなトレーニングを取り入れる特異性、漸進性を考慮してください。

移行期間
高めたパフォーマンスを維持し、パフォーマンスのピークが大会期間になるように調整します。トレーニング量を減らして、蓄積した疲労を抜いていきます。大会の1週間前からトレーニングボリュームを減らすと、疲労が抜けた良い状態で出走できるでしょう。

通勤ライドは?
勤務先の規定にもよりますが、自転車通勤が認められているなら使わない手はありません。乗る距離を稼ぐという意味でも非常に効果的でしょう。1日あたり10数キロでもひと月(20日)走ると250km前後も走行距離を稼げますから、なかなか隅に置けません。

ランニングや自転車のようなフィールドスポーツのは比較的生活に取り込みやすいとはいえますが、専門的なトレーニングとなるとなかなか難しいものです。通勤ライドに加えて、インドアトレーナーや週末のロングライドに取り入れてみましょう。

週のトレーニングの組み立て方
7日間あるうち仕事が5日間、休日は2日間として週に1日はビッグライド、1日は完全休息、5日間はほどほどのワークアウト、として組み立ててみましょう。
日曜日に比較的長いロードワークをこなした場合は、月曜日を完全休息にしましょう。そして火曜日から金曜日は通勤などで乗り込み、土曜日は1時間ほどの比較的軽いライドにとどめ、日曜日のビッグライドに備えましょう。

専門的なトレーニングメニューは
心拍数やパワーによる管理が有効ですが、走った結果(=スピードやタイム)の管理も可能です。
スピードやタイムは外的要因(風や気温、湿度など)に大きく影響されますので、年間を通じて使っているなじみのコースでのタイムや平均速度などの比較が効果的です。
また心拍数は身体の疲労度を客観的に見ることができます。同じ心拍域でも疲労度によって体感が違ってきます。パワーは心拍数よりも数字の立ち上がりが早く、「自分の出力(=パワー)」という絶対的な数値ですので、心拍以上にトレーニング精度を高く管理することができます。

サイクリング、とりわけロード競技はエンデュランスですから基礎体力アップが第一目標です。長時間のパワー維持のためにトレーニングを積んでいきますが10分、20分、1時間と維持できるパワー域は異なります。また、体質によって得意分野が変わるのが面白いところです。
100m走の選手とマラソン選手の体型が異なるように、自転車競技にもクライマーやスプリンターとでは強化する内容も違ってきます。

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長距離種目は、高い心肺機能と持久力が必要です

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短距離種目はより高強度になる傾向にあります

また、狙っているレースの競技時間によって、強化の要素は変わってきます。
短時間ならスピードが上がりますので高強度トレーニングが必要です。
逆に長時間のレースは長い時間の一定ペース維持のためのトレーニングが必要になります。距離によってレースの雰囲気が変わるように、トレーニング内容も変わっていきます。自転車競技は瞬発的な力から、持久的な力まで幅広く必要としますので普段のトレーニングから満遍なく刺激を与えることを心がけましょう。
短時間高強度ばかりを繰り返しても総合力は身に付かないのです。
短時間(1~3分)の全力走、20分の中~高強度連続走、1時間の低~中強度連続走を組み合わせ、インターバルトレーニングを組み込むなどトレーニング時間と強度を幅広く設定して取り組むことで総合力は間違いなく向上します。

写真:海上浩幸、小野口健太、編集部

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