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2020年02月02日

タイのスポーツバイク人気を象徴する 「Happy and Healthy bike lane(スカイレーン・タイランド)」

タイ・バンコクの玄関口であるスワンナプーム国際空港。
日本からの直行便も多くアクセスのいい巨大空港を取り囲むように、最新鋭のシステムを整えた自転車専用コースHappy and Healthy bike laneが配置されているのをご存知でしょうか?

慢性的な渋滞解消や健康志向の高まりもあり、富裕層を中心に広がっていったバンコクの自転車ブーム。しかし交通インフラの影響か市街地でサイクリングをするのはなかなか難しいようです。
タイ政府は自転車利用の推進に力を入れており、サイクリングロードは各地で増えています。そして満を時してスカイレーンが2014年3月にオープンしました。現在はリニューアルを経て、正式名称は“Happy and Healthy bike lane”になっているそう。
そんなタイのサイクリング事情から生まれたスゴイ施設をのぞいてみましょう。

スワンナプーム国際空港に隣接した1周23.5kmの広大なコースは平坦基調で、初心者向けのブルーコースと上級者向けのパープルコースで色分けされていました。
ほかにランニングやキッズコースも併設されています。

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コース入り口。リストバンドをかざせばゲートが開き、利用者の出入りを管理。

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バイク(レンタルもあり)とパスポートさえあれば外国人観光客でも無料で利用でき、簡単な受付でリストバンドが渡されます。コースの入り口は、このリストバンドがない通過できないようになっていて、セキュリティも完璧。
コース内で写真を撮らせてほしいというリクエストもNGでした……。

このリストバンドは電子マネー機能も搭載していて、チャージをすれば施設内にある飲食店やコンビニ、自転車ショップがキャッシュレスで利用できます(施設内はむしろ現金の利用が不可)。

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駐車場からコースまでのアプローチもよい。

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施設内にあるショップ。バイクやヘルメットをレンタルし、ウエアや小物類を買い揃えれば、手ぶらで来ても問題なし。

 

営業時間は早朝6時~夜21時。最高気温が年間を通して30度を超えるバンコクのこと、日中は暑いため(取材の日は体感で35度!)多くの利用者が早朝か夜に集中するそう。
コース内には売店はないので、日中の利用にはドリンクや補給食など万全の準備が必要です。取材を行なった日曜の19時頃はピークタイムのため、広大な駐車場はほぼ満車。大きなイベントが行われているような盛況ぶりでした。

 

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利用者でにぎわう飲食スペース。お国柄、フレッシュココナッツジュースやスムージーなど、フルーツドリンクが豊富でうらやましい。なかには夕飯を食べに来たのか、普段着の家族連れの姿も。

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施設のいたるところにバイクラックがありましたが、どれも隙間がないほどぎっしり。日本でもおなじみの人気ブランド、サーヴェロやコルナゴ、スペシャライズドなどのハイエンドバイクが並ぶのも特徴的で、バンコクでのスポーツバイク人気を目の当たりにしました。
さらに取材時には、広場でストライダーを使ったキッズイベントも併催され、サイクリングだけでなく公園にふらりと遊びに来たような家族連れも見られました。バンコクの自転車人気は、富裕層だけでなく一般にも定着しつつあるようです。

 

スカイレーン・タイランドに訪れていたサイクリスト

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snap1   Phumphuriさん(44)
「ここには、会社帰りにほぼ毎日来ています。走るのは70km、2時間程度。コースは走りやすく、非常に満足しています」

 

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snap2  Nuntawit Chaibisuthangkuraさん(45)
「ダイエットのために自転車を始め、2014年のオープン当初から利用しています。自宅から17kmほどの距離で、ほぼ毎日車で来て走っています。距離は日によって47~70km(2~4週)、このコース以外では走っていません」

 

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snap3 左)Siwapong Tさん(56)とご友人
「健康維持のために自転車を始め、3年前から週に一度、コースを1周しています。私が走るのはこのコースだけですが、友人はブリーラム(バンコクから車で6時間ほど)やチョンブリー(同2時間ほど)でツーリングを楽しんでいるようです」

 

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snap4 左)Porntip Kraitongさん(38)とご友人
「健康と美容のために体を動かしたくて、1年ほど前に自転車を始めました。週に5日ほど、車で45分かけて走りに来ます。走る距離は1回に47km(コース2周)。カオヤイ国立公園(バンコクから車で2時間半ほど)などでも走りますが、このコースは便利で快適、設備も整っているので非常に気に入っています」

 

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snap5 Pakawatさん(34)
「スポーツバイクを始めたのは、禁煙するため。このコースができた頃から、週に2、3回、1回30分程度利用。TTのレースにも参戦していて、ここ以外だと、バンコクのベロドロームで練習しています」


 

 

文:山本章子
写真:大野和佳奈(撮影日:2019年8月)

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