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2015年12月09日

スポーツ自転車を何台持っていますか? ~FUNRiDE アンケートより~

毎週木曜日発行のWEEKLY FUNRiDEのアンケート「スポーツ自転車を何台持っていますか?」の結果は以下のとおりとなりました。

1位 2台   54人
2位 1台   34人
3位 3台   26人
4位 5台以上   8人
5位 4台     7人
6位 0台     4人

さて、この結果をふまえて、ロードバイクを扱うプロショップ、なるしまフレンド 神宮店 店長 藤野智一さんに感想を聞いてみました。


 

編集部(以下、編):なるしまフレンドというと、競技レベルからビギナー層までカバーしているショップですよね。その背景から興味深い話が聞けそうです。

藤野さん(以下、敬称略):そうですね。“自転車が欲しいです”と訪れるお客様は、接客する上でわかるのですが、9割弱は初級者ですね。複数所有している方は、パーツ交換や、載せかえの依頼が多いです。あと昨年と今年ではお客様の質が変わってきています。去年までは自分なりにパーツのグレードなどをある程度リサーチしていて、お客様自身でパーツを指定するようなケースが多く見られました。例えばシマノ・105を選ぶなら、そうすると必然的にカーボンフレームでの予算はこれくらい、アルミフレーミだったらこれくらい。という予算の提示ができます。最近多いお客様は、自転車のことをほとんど知らないけど、周りで乗っている人がいたり、勧められたりして興味があって来店されます。ですからブランドから選べば良いのか、なにか選んで良いか分からない状態です。

編:予算は決まっているんですか?

藤野:予算は決められている方は多いですね。初めてなのでどうなるかわからないから、10万円くらいからということで。そうなると選択肢はアルミフレームになってきますね。

編:とはいえロードバイク指名ですよね。

藤野:99%はロードバイク指名ですね。ロード専門店ということもありますが、クロスバイクが欲しいという人はほとんどいないですね。マウンテンバイクが欲しいという方はいらっしゃいません。

編:2台目を買う方はカーボンフレームを選ぶ場合は多いですか?

藤野:そうですね。1台目はエントリーで入ったので、予算もあまりかけられないのでアルミフレームだったけど、乗っていて楽しかったので、2台目は完成車よりもフレームから組んでいくという方が多いですね。

編:好きなパーツを選んでいくわけですね。

藤野:予算もグッと上がって50万円! という方もいます。

編:2台目を選ぶときに、お客様からどんな意見や感想をもらいますか?

藤野:アルミに乗っていても、それでも良しと思うのですが、そのうちに郊外まで走りに行くようになり、ロングライドが楽しくなってしまって。仲間も増えてイベントにでたらそれも楽しくなった。あるときに仲間のカーボンフレームに乗らせてもらったら、”全然違う!”というのがわかってしまうわけです。そうするともうカーボンフレームのことが気になりますよね。もしくはホイール。ホイールが変わるだけでこんなに走りが変わるんだ、というのがわかるとホイールを買おうかと。あるいは高級ホイールを買うくらいなら、まるまる残しておいて、新しいバイクを新調しようという考えもありますね。

編:ホイールを買う、完成車を新調する場合、どれくらいの期間で買い替えを決断するんでしょうか。

藤野:そうですね。ホイールに関しては1年くらいですね。2台目も1〜2年くらいが多いと思います。稀ですが早いサイクルの人は数ヶ月で2台目を購入されますね……。買い替えにはきっかけがあります。乗っているだけなら、ホイールなんか変える必要はないですし、2台目を買うなら壊れたとか、不具合があったとき。その1台を買ってからどういう経験をするかで、自転車ライフは大きく変わってしまいますね。ハマってしまった人なら半年以内にホイールを買ったり、イベントにじゃんじゃん出たり。これは周りの環境からの影響が大きいと思います。ショップにはクラブチームがありますし、カフェライドなども行なっています。お誘いして参加してくださる人はだいたいクラブ員になってくれますね。

編:仲間が出来ると楽しいですからね。

藤野:そんな、ひょんな事からイベントなどにも参加するようになると、ホイール欲しいな、新しいバイクが欲しいなという流れになりますね。環境に左右されますね。

編:2台目を購入される意志がある方というのは、確実に自転車ライフを楽しんでおられるということですね!

藤野:3〜4台持っている方は新しいフレームにパーツを載せ換えたりしていますね。

編:何台も所有する方の心理というか、そういったことを聞いたことはありますか?

藤野:つねに新しいものが欲しいとか。流行もありますね。エアロフレームにいったり、クロモリフレームに戻ったりする方もいます。また、メカが好きという嗜好も刺激するんだと思います。あとはもっと性能の良いものがあるんじゃないか、もっと速く走れるものがあるんじゃないか、と考える方もいますね。自転車って素材やモデルによって全然違うんだってことに気がつくと、フレームやホイール、そこまで行き着くとベアリングを高級なセラミック製に交換し始めたり。また、高級車を購入して、もっと良いものはありませんかね? と質問をされたり。ひと昔前だと高級車は“床の間自転車”になりがちだったのですが、今高級車を所有される方は総じて良く乗られているんですよね。“朝5時に起きて50km走るんです”とか。ちゃんと楽しんでいるというのが、ひと昔とは違うところ。さらに発展性がありますし、ショップ冥利に尽きるって思います。

編:2台、3台と趣味の自転車を所有するって、一般的にはあまり考えられないことかもしれないです(笑)。でも実際に乗って楽しんでおられる方が多いってことは、とても良い傾向ですね。


 

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藤野智一さん◆なるしまフレンド神宮店の店長を務める。2度の全日本チャンピオン、バルセロナオリンピック男子ロードレース代表の元プロサイクリスト。豊かな経験から、アスリートクラスからエントリーユーザーと幅広い層へのアドバイスも的確と評判。

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なるしまフレンド神宮店 http://www.nalsimafrend.jp/shop/jingu.html

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