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2018年08月09日

第32回オリンピック競技大会 自転車競技ロードレース コース決定

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男子ロード_全域+高低差図
男子ロード_全域+高低差図©Tokyo 2020

東京2020年組織委員会は、第32回オリンピック競技大会(2020/東京)における自転車競技ロードレースのコースをUCIの承認を得て発表した。
武蔵野の森公園をスタート会場とし、東京都、神奈川県、山梨県、静岡県内を通り、富士スピードウェイでゴールする男子244km、女子147kmのコースである。一都三県一政令指定都市14市町村を通過する大規模なロードレースコースとなった。
・東京都:府中市、調布市、三鷹市、小金井市、稲城市、多摩市、八王子市、町田市
・神奈川県:相模原市、山北町
・静岡県:御殿場市、裾野市、小山町

ロード_武蔵野の森公園周辺
武蔵野の森公園をスタートしリアルスタートの是政橋までのパレード区間はおよそ10kmとなる。©Tokyo 2020

©Tokyo 2020
武蔵野森の公園(パレードスタート地点)©Tokyo 2020
02_Doshi-michiss2019
道志道©Tokyo 2020
03_Mt.Fuji&Lake Yamanakakoss2019
富士山と山中湖©Tokyo 2020

男子ロード_富士山エリア
男子ロード_富士山エリア©Tokyo 2020

04_Mt.Fuji&Fuji International Speedwayss2019
富士山と富士スピードウェイ©Tokyo 2020
05_Fuji International Speedway(Goal)ss2019
富士山と富士スピードウェイ©Tokyo 2020

コース総距離はパレード走行10kmを含む、男子約244km、女子147kmのコース
獲得標高は男子4865m、女子2692mとなる。
競技日程
男子 大会初日、7月25日(土曜日)11時~18時15分(参加人数は130名)
女子 大会2日目、7月26日(日曜日)13時~17時35分(参加人数は67名)

コースの決定までの経緯:室伏 広治 東京2020組織委員会スポーツディレクター
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2015年12月IOC理事会にて、提案した皇居外苑を発着とするコースが一旦承認されたが、その後UCIより道路制限の複雑さ、また十分な高低差を確保できないなど競技性の観点から、富士山近辺を活用したコースの検討を行うことになった。
2018年2月のIOC理事会で、武蔵野の森公園をスタートし、富士スピードウェイでのゴールが承認された。4月詳細についてUCIの技術代表による視察を経て6月21日のUCI理事会にて正式に承認された。このコースの承認後、関係自治体、警察、道路管理者、沿道関係者などに説明調整等を行っており、7月末までTDFの開催もあり、UCIや関係自治体ともコース公表にむけたタイミングの協議を行い、本日のコースの発表となった。

観戦について
富士スピードウェイ内はチケッチングとなる。来年の春に発売
https://tokyo2020.org/jp/games/venue/fuji-international-speedway/

 

日本の伝統をちりばめたコース
富士山麓を背景に日本の山並みを味わえるコース。特に終盤の上りにおいてはレース配分における自転車競技のテクニカルさ=ヒルクライム能力が要求される。UCIからは高い評価を受けている。UCIが懸念していたのは1964年東京オリンピックのロードレースでは4時間39分59秒のレースで94人が団子状態でゴールした(0.16秒で56名が入った)。フラットコースで差がつかなかったという過去の経緯から、日本で行うときの標高獲得をできるだけ多くし、技術的に優れた選手が勝利を得やすい形にした。男女ともに起伏の激しい難易度の高いレースとなる。


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舟生侑未 東京2020組織委員会スポーツ局スポーツマネージャー(自転車)
男子コース説明

武蔵野の森公園を抜け、人見街道をぬけてICU裏門を左折し、東八道路を3.1km走り小金井街道をくだる。府中駅前のけやき並木を抜けると見所である大國玉神社が見える。これを通過したのちオフィシャルスタートとなる是政橋を通る。ここまでが10kmのパレード走行となる。

オフィシャルスタートの是政橋から尾根尾根艦道路を通り、有数のベットタウンである稲城多摩地区を抜ける。この辺りにおいてはUCI技術代表がとくに気に入っている若葉台周辺のエリアである。恵泉女子学園の前の交差点を右折し、多摩センター駅方面へ北上。
その後、多摩ニュータウン通りに入り、町田街道を抜けて南下する。
橋本五差路を右折し413号を抜けて相模原市へ。津久井湖を南側の510号を抜け、道志道に入り山中湖へむけて山伏トンネルを付近を走り山中湖へ。
2度山中湖を通過するが、1度目は反時計回りに4分の3周まわり、旭日丘郵便局を右折し籠坂峠を下ったのち、富士スピードウェイ方面へ。ここではスピードウェイに入らず富士裾野の周回コースを走る。サファリパークの横を抜け、今回最高峰となる、須山地区のある富士山スカイラインを走ったのちに富士スピードウェイへ入る。ここで外周を含め、富士スピードウェイを2周回し、三国峠を上って山中湖へ再び入る。2度目は時計回りに周り、籠坂峠を下り、最終フィニッシュ地点の富士スピードウェイを目指す。

女子のコース
山中湖までは男子と同じ。山中湖に入り、反時計回りに4分の1周し、籠坂峠を下ったのち、富士スピードウェイに入り外周をつかった1周回をし、そののち富士スピードウェイを周り、フィニッシュとなる。

   
中野浩一選手強化委員委員長
コースについては、日本選手にとっては非常に厳しいコース設定となる。
個人的な感想は日本の選手にとって優しいコースにして欲しかった。決まった以上は、トレーニングを積んでいい成績を残して欲しい。
できる限りの事をやっていきたい。
中野浩一選手強化委員委員長によると、クライマー有利なコースレイアウトだろう、とのこと。

コメント

別府史之氏(自転車ロードレース男子・北京2008大会、ロンドン2012大会代表)
地元の神奈川県も走り、トレーニングコースでも使っているルートもあるので、とても思い入れがある。
明神・三国峠は最大勾配が20%を超える様な、この辺りでも最も厳しい上り。世界的にみても勾配もきつく、長い登りなので、厳しいコース設定になっていて、サバイバルな展開なると思う。また都内から富士山までのアプローチは日本が誇る絶景だと思うので、美しい風景も合わせて、競技とともに、全世界の人に楽しんでもらえると思う。サイクリングロードレースは日本でも人気が高まりつつある競技だが、世界ではグランツール・クラシックレースを筆頭に人気を集めるメジャーな競技。オリンピックをきっかけに日本の方々にも、ぜひこの競技の魅力を知ってもらいたいと思う。

沖美穂氏(自転車ロードレース女子・シドニー2000大会、アテネ2004大会、北京2008大会代表)
女子ロードレースのコースマップを見る限り、ポイントとなる箇所は、スタート地点から、山伏トンネルまでだろう。
アップダウン続きで、道幅もせまい区間もあり、向かい風の可能性が高いと予測している。国によって作戦は違うが、山伏トンネルまでのペースコントロールにより、少人数または20-30人の集団かで勝敗が変わってくる。
約55km付近からの2-3kmの上りと、道の駅どうしより、山伏トンネル頂上までの最後の1-2kmの登り、富士スピードウェイでのゴール勝負、湿度の高さ、暑さ対策がキーポイントではないか。またコースレイアウトがワンウェイコースの設定となり、女子のレースでは珍しく見極める力も勝負の分かれ目になる。

写真:Tokyo 2020提供、山本健一

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