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2016年02月02日

2016年アジア自転車競技選手権大会 伊豆ベロドロームに行ってみた!

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2016年1月19日から30日にかけて行なわれたアジア選手権は、リオ オリンピックの参加権利獲得のかかる重要なレースでした。日本チームが狙うは勝利1本。今回のアジア選手権においては優勝の価値が非常に大きなウェートを占めるのでした。

おそらく自転車競技をプロスポーツと捉えているなら、オリンピックの重要性はたいしたことはないかもしれません。ロードレースに至っては、“グランツール=世界選手権=クラシックレース>オリンピック”と言えそうです。では、なにが重要かというと自転車の熱狂的ファンではなく、自転車競技を知らない一般の人への露出ということだと思います。“アクティブ”ではなく“ポテンシャル”へリーチする一手がオリンピックではないかな、と思っています。

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そんなわけで後半戦となるトラック競技は26日〜30日の日程で行なわれ、主催地の伊豆ベロドロームへ行ってきました。日本でアジア選手権が開かれるのは何年ぶりだろうか? と思い調べてみると、なんと2008年(奈良)以来。その前は2004年(四日市)、さらに前は99年(前橋・嬬恋)でした。アジア広しのなか、頻繁に行なっている雰囲気はありますが、とはいえ8年越し。これを見逃すのは少々もったない。また伊豆ベロドロームの竣工以来、最高ランクの大会ということで足を運びました。

年に数回、実業団レースなどでベロドロームには行きますが、これほどの規模の大会ともなると、雰囲気はかわります。観客席に大勢の人がいる……。正直感動しました。1800人近く収容できる観客席は午後1時の時点でほぼ満席。近隣の小中高の学生さんも課外授業で見学に来ており、とっても華やかです。コアなお客さんも見られ、大島から2週間かけて観戦する方も! でもほとんどは地元からのお客さんです。それもこのベロドロームがオリンピックの会場になるということから、一度観に行こうと訪れた人がほとんどでしょう。日本人選手が出場すると大きな歓声が上がります。

そしてパラリンピックも併催したのは歓迎できる取り組みでしょう。アジア選手権と同時進行で行なわれ、多くの人にその取り組みを伝えることができました。これこそ競技スポーツ冥利に尽きますね。こういった露出によってパラサイクリングにより興味を持ってくれる人が表れるきっかけになると信じています。

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競技結果は、もう周知のとおりかもしれませんが、ジュニア世代の頑張りがとても印象的でした。1kmTTで3秒台というジュニア日本記録をたたき出した沢田桂太郎選手、ポイントレース世界チャンピオン今村駿介選手の横綱レースは胸がすくような展開でした。

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アジア自転車選手権 結果はこちら

オムニアムでは大本命の橋本英也選手のマルチな才能がいかんなく発揮されています。NIPPO ヴィーニファンティー二からサポートを得た中長距離のホープは、アジア選手権でもいかんなく実力を発揮することができたようです。女子の梶原選手もふくめ、これらの選手たちは2月末のトラック世界選手権に向けて、コンディションを整えて望むことでしょう。

男子チームパーシュートもこれまでの日本記録を3秒も更新する4分3秒という新記録を達成し気を吐きます。世界記録は3分51秒659と、やや差はありますが、その差を大きく埋めた結果となりましたね。

と、雑感ばかりなのですが、オリンピックのトラック競技を修善寺で開くということに関して、海外メディアはもちろん国内のメディアでさえ、その交通インフラが障壁となることが想像されます。行きなれた人でも都心からノンストップで片道2時間。海外メディアがレンタカーを転がして伊豆に向かうでしょうか? メディア向けのバスが出たとして往復4時間以上だと、取材陣の足が向きにくいような気もしています。とはいえ会場は決まってしまったので、いかに足を運びやすくするか、というところにフォーカスしたいですね。


(写真:編集部)

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