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2016年04月07日

3モデル インプレッション VOL.13 NEILPRYDE 総論

3モデル インプレッション VOL.13 NEILPRYDE 総論

山本:ニールプライドはレーシングバイクとしての印象が弱かったですけど、乗ってみるとそれぞれ個性もあって、なかなか良いモデルがそろっていました。

菊地:3モデルそれぞれに特徴があるけど、それぞれのカテゴリーで見ると標準的でもあって、ある意味、面白い存在だなぁ……と思ったな。

小高:万能というよりもそれぞれが尖った性能をもっており、上級者向けの印象でした。それぞれのモデルがコンセンプト通りの走行性能を有していたと思います。あと….これでモデルチェンジが大々的に行なわれたら面白いのに。

山本:それでいて、共通しているのは得意分野でもあるエアロっぽさをかもしだしていて。

小高:その上モデルチェンジがもっと行なわれたら面白いと思いますね。

菊地:自転車は門外漢だろうに、どのモデルにもサイクリストが作っているというシンパシーの湧く感じがあった。会社としては自転車と無関係だったかもしれないけど、携わっている人は自転車人なんだろうね。

山本:創業者の息子が熱狂的なサイクリストで、それが参入のきっかけだったとか。まあ、熱を帯びている感じはラインナップの雰囲気から察することができますね。このスタンダードモデルとして扱ったビューラSLは超軽量モデルで、スタンダードの枠組みでいいのかな、とも思いましたけど、この軽さのわりにかなりしっかりとしたフレームでした。

菊地:学生時代の友達みたいというか……パッと乗って、昔から知っているような気持ちになれた。相性がいいだけかもしれないけど、ビューラSLはよかったなぁ。小高くんはモデルチェンジがないのが淋しいみたいだけど、オレはずっと変わらないでいるのもいいんじゃないかと思うな。いっそのこと、ずっと同じプロポーションで、走行性だけが進歩する道を歩んでほしい(笑)。

山本:核論的ですけど、ロードバイクのスタイルに特別な進化を求めていないというか、できないというか。映画はネタが出尽くしたなんて言われているけど、ロードはそんなに突飛な変化を必要としていない。そういうところでビューラSLみたいなモデルは、固定客がつきやすくてずっと愛されるバイクになると思いますね!

菊地:R&Dをキチッと自社で行ない、製造はアジアのいい工場を使う。このアメリカンスタイルを、見事に実現しているメーカーだよね。大切なのは、どういう理想を掲げているかということ。下手な職人ばかりの工場を抱えているメーカーや、苦手な素材に手を出して苦戦している会社よりも、モノは確実にいい。詳しくは言わないけど、ニールプライドが使っている工場はとてもいい工場だよ。素材メーカーの人も「あそこはいい工場の1つ」って褒めていた。この話は、これ以上、話さないよ(笑)

山本:それは言えますね。ともあれ、エアロロードがニールプライドの真骨頂であるべきですが、ナザーレ2はどんな印象でした?

菊地:正直、ぜんぜん期待していなかったんだけど、悪くなかったね。上手にまとめあげられていたと思う。ただ、流行りモノとしては、賞味期限が近いかな。

山本:精悍な走りでしたね。走行性能だけを得点化したら、質は違うけどマドンやヴェンジ バイアスなどともひけをとらないかな、って思いました。走行性能だけ、って言いましたけど、エアロロードとしては質素であるのは誰もが感じるところでしょう。

菊地:ゼファーにしても、そうだけど、上質なんだよね。個性的ではないかもしれないけど、質は高い。実は、こっそり買おうと思ったこともあるんだ(笑)。

山本:そしてぱっと見、スタイリッシュ。これはエンデュランスバイクとしては、すごく良いセールスポイントですよね。ゴテゴテしたバイクが多いから、こういうスッキリ派は僕も好きですね。

菊地:ウエアも合わせやすいし、ブランドに変なイメージもない。こういう中堅ブランドが増えてきたのは、とてもいいこと。趣味の世界が充実してきた証拠でしょう。

山本:あとニールプライドってカテゴライズが難しい気がします。血筋が近いのはアメリカンバイク? イタリアン? フレンチではないですよね。

菊地:アメリカでしょう。血筋か……、イタリアンかな(笑

山本:難しい(笑)。私の中ではニッチでもないけど、メジャーでもない。中堅だけどなんか気になるブランドになってしまった。

菊地:あとはオリジナルのホイールなんかが加わったら、一気に面白くなるだろうね。

山本:そう、そこなんですよね。オリジナルホイールは珍しくないけど、新規参入だからこその斜め上からのアプローチがこれから楽しみ。

菊地:次作が出たら、すぐに取りあげたいね。

小高:個人的にはもっと尖った方向にトライできる位置いるブランドだと思うので、あっと驚かされるようなモデルが発表されることを期待しています。

 

(写真:和田やずか)


ニールプライドのお問い合わせ ジオライドジャパン

http://www.neilprydebikes.net/

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