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2016年07月04日

3モデル インプレッション Vol.17/BOMA VIDE PRO(スタンダードモデル)

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BOMA / VIDE PRO

ヴァイドPro◆プロロードレースチーム那須ブラーゼンとの提携から生まれた“Pro”シリーズ第2弾。現行の高剛性エアロフレームの『VIDE』の形状 はそのままに、新世代の高弾性ピッチ系60tおよび1Kカーボンを使用している。さらに積層数、積層角度を再考し、さらなる高剛性に進化したプロスペック バイク。高弾性カーボンを用いながらもリーズナブルな価格なのは、日本人による日本企業の製品という大きなアドバンテージが活かされている結果だろう。01_160413_1D_3400
■フレーム:60t/HM 1K仕上げ■フォーク:オリジナルカーボンフォーク■試乗車のコンポーネント:シマノ・デュラエース■ホイール:BOMA・TH11CC■完成車実測重 量:6.5kg(ペダルなし)■カラー:カーボンブラック・クリアー■サイズ:S(450)、M(480)、L(510)、XL(540)■価格(税抜):300,000円(フレームセット、付属品:シートポスト)

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空力特性を意識したエッジの効いたブレードのストレートフォーク。

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角断面のチェーンステーはボリュームがあってしっかりとしたイメージ。

 

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バックステーは上部から次第に形状を変化させるユニークな形だ。

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カットアウトしたシートステー。チェーンステーは406mmと短めで反応を高めるような設計だ。

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プレスフィットBBを採用BB回りは比較的シンプルな設計だ。

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エアロ形状のオリジナルシートポスト。Di2バッテリーを内蔵できる。

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VIDEproのフレーム素材「GRANOC/グラノック」はピッチ系の特徴を最大限に活かしてメソフェーズピッチを紡糸原料にした、分子構造の優れた高品質炭素繊維。

IMPRESSION

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優れたバランス★菊地武洋

作っている人も、乗っている人も自転車好き。BOMAを好ましいと思う理由はスペックと価格のバランスだ。新しい規格やデザインを積極的に採り入れるスタイルはBOMAの誕生以来、ずっと一貫している。創業当時は独自性の低さに閉口したが、今は好き嫌いを別としてスタイルは確立したといえる。もし僕が学生サイクリストだったら、物欲を激しく刺激されるブランドだと思う。ピッチ系の60tグレードのカーボン繊維を採用し、BB86やDi2対応など高級車とほぼ同スペックで30万円は魅力的だ。那須ブラーゼンとともに作られた走行感は癖がなく、強い印象を与えられるモノじゃない。物足りないと思うか、自分の好みに仕立てやすいと考えるかは人それぞれ。素材にこだわる人は高弾性糸を使っていれば高剛性だと考えがちだが、そうではない。ヴァイドプロは典型的なスプリンターが好むカリカリさはなく、むしろロングライドを苦もなくこなすタイプだ。試乗車は路面の振動がダイレクトに伝わりがちだったが、ホイールとタイヤのセットアップを見直せば解消できるレベルだ。欲を言えば、もう少しねじれ剛性が高いと望ましいが、それには予算を増やす必要もあるだろう。極上だとは言えないが、ボーイズレーサーとしては必要十分な出来だろう。

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オールラウンドなレーシングモデル■芦田昌太郎

プロスペックバイクと謳うだけあって、スピードが上がるにつれてスイスイと進む。フレーム全体が1枚のブレードのようで、まったくヨレたりしない。そしてパワーもしっかりと伝わる。このバイクなら、上りも下りも平地もどこでも思い切り攻めることができそうだ。フレームは三角形と四角形のチューブの組み合わせで構成されていて、乗るまでは想像できなかったのだが、シチュエーションによってチューブ形状ごとの特性が共鳴し合い、適切なパワー伝達が行われている。その発想とそれを実現させる技術力に思わず感嘆してしまった。総じてBOMAというブランドは、カーボンの柄が非常に美しく、細部に至るまできっちりと仕上げられているように感じる。また、コストパフォーマンスに優れているが、決して手を抜かないブランドの姿勢は信頼に足るものである。

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価格以上の仕上げ◆山本健一

Jプロツアーチームとの共同で既存モデルをブラッシュアップさせたという、プロスペックモデル。欧州のプロや、J SPORTSでおなじみのワールドツアー選手と比較はできないが、レース第一線へ打って出ようという選手たちを応援する気持ちと、少なくとも日本ではトップクラス走力をもつ彼らからのフィードバックは日本人サイクリストなら十分な恩恵に授かれるはずだ。レース志向とあって、ヘッド回りの設計に特徴がある。キビキビのしたハンドリングでやや気ぜわしいがダンシングはしやすい傾向にあった。フレーム自体の剛性は十分なレベルにある。身体がフレッシュで体力が余っているときはガンガンと踏みたくなるようなキレのいいバイクだった。ホイールとの相性もあるだろうが、アッセンブル次第ではもっとカッチリとした走りも期待できそう。グラフィックはオリジナリティがあって、ひと目でボーマとわかるもの。表層のカーボンの仕上げは高級感をかもし出していて、『低価格第一』という考えではないというのが窺い知れる。

(写真/和田やずか)

問:ASKトレーディング http://www.boma.jp

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