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2016年04月20日

3モデル インプレッション Vol.14/TIME FLUIDITY AKTIV (エンデュランスモデル)

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TIME / FLUIDITY AKTIV

フルイディティは「魔法の絨毯」とも言われるタイムの中でも特に乗り心地の良いフレームだ。コンセプトはロングディスタンス、グランフォンドを意識したマルチなモデル。コンセプトはフルード ライド(流れるようなライド)、パフォーマンス。長距離になればなるほどそのパフォーマンスが発揮される。アップライトなジオメトリーと、優れた振動吸収性がライダーの負担を軽減する。フルイディティ アクティブは振動減衰特性に優れるアクティブ フォークを搭載したモデル。専用のアクティブ フォークはライダーがもっとも不快と感じる25~50ヘルツの低周波帯の振動を減衰する。この技術はエネルギーロスに繋がる柔軟性に頼った振動吸収システムとは一線を隔した新しい概念だ。また、ダイレクトトランスリンクシートポスト(ISP)となり、サドル固定方法は従来のものを踏襲している。フレーム単体の公称重量は1015g。電動コンポーネントを採用する場合にはフルイディティ専用電動パーツキットが必要になる。

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TIME FLUIDITY AKTIV■フレーム:カーボン■フォーク:FLUIDITY用AKTIVフォーク■試乗車のコンポーネント:カンパニョーロ・スーパーレコード■ホイール:カンパニョーロ・ボーラウルトラ35■完成車実測重量:6.5kg(ペダルなし)■カラー:ルージュ×グロス、ブラン×グロス、グラファイト×グロス■サイズ:XXXS、XXS、XS、S、M、L、XL■価格(税抜):490,000円(フレームセット、付属品:タイムクイックヘッドセット、専用シートポスト、ボトルケージ2個)、550,000円(フレームセット、オプションカラー 付属品:タイムクイックヘッドセット、専用シートポスト、ボトルケージ2個)

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アップライトな快適なポジションを提供する長めのヘッドチューブ。加えてジオメトリーもロングライドに適したものだ。

 

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BB規格はBB30を採用している。

 

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シフトアウター受けは電動コンポーネント使用時に取り外しが可能だ。

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タイムが誇るRTM製法によって美しい形状を作り出すことが可能だ。

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快適性と運動性能を調和したリアトライアングル。フルイディティの名称は、鋪道より上に浮いているような感覚、が由来している。優れた対衝撃・振動吸収性能を持つポリアミド繊維【バイブレーザー】をフラッグシップより実に2倍量をフレームに編み込む。

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アクティブ フォークがフルイディテイの性能を昇華させる。最上級レベルのコンフォート性能を提供するだろう。

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シートマストは31.6mmの汎用シートポストが使用可能(フレームセットにはタイム製シートポストが付属する)。

 


 IMPRESSION

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もっとも広い守備範囲をもつ◆菊地武洋

勘のいい人なら気がついているだろう。振動を素早く減衰するアクティブ フォークと、エンデュランス設計のフルイディティの相性は悪いわけがない。3兄弟でいちばん地味な存在だと思われがちだが、現行モデルのキーテクノロジーがアクティブ フォークなら、本命はフルイディティである。タイムといえば、レーシー&テクニカルな印象で、太いタイヤやソフトな乗り心地を売りにするブランドではない。しかし、走ってみれば晴れやかな気持ちになる。まるでレーサーなのだ。フロントセンターとヘッドチューブを長くしているので、アップライトだし直進安定性も高い。ワイドタイヤにも対応しているが、これだけ路面の振動を減衰してくれるなら23Cで十分。わざわざホイールの外周部を重くする必要など皆無である。比べてみれば、加速のキレはアイゾンに敵わない。でも、100マイルを走りに出かけるときに大切なのは、全体を通した速度だ。ゴールスプリントが必要な人はともかく、ほとんどの人にとって、長距離を快適に走れるのは長距離を高速巡航できるバイクだ。他のブランドだったらマルチユースや、レースバイクとして販売する高い戦闘力を備えており、タイムのラインナップでもっとも広い守備範囲を誇るモデルともいえる。今回はテストできなかったが、ディスクブレーキ仕様もあるので、本格的にロングライドを志すならそちらがいいだろう。

 

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路面の変化に柔軟に対応する Ω 小高 雄人

「Fluidity=流動性」という名をもつこのモデルは、刻一刻と路面コンディションが変わるようなワイルドな長距離ライドでも、柔軟に対応できる懐の深さをもっている。剛性感もほどよく、あらゆる場面で効率的なぺダリングができそうなイメージだ。とくに下りでの安定性は素晴らしく、タイトなコーナーでも思い通りに走行できる。とくに下りで恐怖を感じる人におすすめしたい。高剛性フレームのような打てば響くような感じはなく、上りも速く走りたい人は少しトルクをかけてぺダリングすると良いだろう。少し太めのタイヤを装着し、いつまでも走っていたくなるバイクだ。

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もっともしっくりしたバイク■山本健一

フルイディティはエンデュランスバイクだ。エンデュランスバイクの定義はコンフォート性能を高めたバイクという位置づけであり、いかに快適にロングライドをこなすか、ということに主眼が置かれている。どちらかというと守りのイメージだが、フルイディティに関しては攻めの姿勢も感じとれる。スタンダードかつオールラウンドなアイゾンも素晴らしいバイクに仕上がっているが、個人的にはタイムの中でもっともフィットしたバイクだった。フレームのほどよい反応はペダリングと調和してくれて、軽やかな加速フィールを生み出してくれる。コレがコンフォート? というダイレクト感であるが、路面追従性のよさ、どんな場面でも安定性の高さを感じさせる質感がストレスを減らし、これもある種のコンフォート性能である、と思わせる。アクティブ フォークはフレームが変わっても同じ印象で、スカイロン、アイゾン専用フォークと同等の力強さがある。フォークが走りの要ということをまざまざと見せつけられたような気がする。とはいってもフルイディティのフレームだからこそ、という安定志向のライディングフィールはどこまでも走り続けられそうな気にさせる。上りももちろん軽快、下りはアクティブ フォークが最適なラインをアテンドしてくれる。レース用としても良いな……と思わせるエンデュランスバイク。キツく長いコースほど威力を発揮しそうだ。

 

(写真/和田やずか)


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