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2017年11月25日

【2018 NEWプロダクツVOL.11-2】MERIDA REACTO 7000-E

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2011年にデビューを飾ったメリダのエアロロードバイク“リアクト”が5年ぶりのモデルチェンジで3代目となった。7000-Eはリアクトシリーズ初のディスクブレーキ仕様で、トップモデル譲りの技術が投入されたリアクトCF2ディスクフレームを採用した中核モデルだ。コンポには新しくなったR8000系アルテグラのDi2バージョンR8050を搭載、ホイールはフルクラム製でフレームカラーに合わせたデカールで全体をスタイリッシュにまとめている。フレームサイズが47㎝から用意され、身長の低い人にも対応している。

新しくなったフレームのトピックは、風洞実験によって空気抵抗を従来比で5%削減し、同時にカーボンファイバーの積層を最適化して350.5gの軽量化を実現している点だろう。総合的に空気抵抗を軽減するため、ヘッドパーツを覆うようにトップチューブもデザインされている。結果、風洞実験のデータでは時速45㎞で8ワットのアドバンテージを築いている。また、ディスクブレーキとリムブレーキで空気抵抗の差異は1%に留めているのも特徴の1つだ。


価格:¥499,000(シマノ・アルテグラDISC Di2完成車)

SPEC

シフト段数 完成車重量 車種番号 フレームサイズ 適正身長
フロント2速×リヤ11速 8.3kg
(50cmサイズ)
AMAD70478  47cm 160~170cm
AMAD70508  50cm 165~175cm
AMAD70528  52cm 170~180cm
AMAD70548  54cm

175~185cm

完成車スペック
フレーム   Reacto CF2 disc [386] R12
フォーク   Reacto Carbon pro 12 FM
ヘッドセット Merida Reacto neck
ギヤクランク FSA Energy 52-36 OS8092CC/DM/86 L:170mm(47/50cm) L:172.5mm(52/54cm)
BBセット    FSA PF386 BB
F.ディレーラ    Shimano Ultegra Di2 DF
R.ディレーラ    Shimano Ultegra Di2 SS
シフター   Shimano Ultegra disc Di2
F.ブレーキセット     Shimano Ultegra disc
R.ブレーキセット     Shimano Ultegra disc
ブレーキレバー      Shimano Ultegra
リム        Fulcrum Racing 400 DB
タイヤ       Continental Grand Sport Race 25 fold
ギヤ        Shimano CS-5800-11 11-28
チェーン      KMC X11EL
ハンドルバー      Merida Expert Aero 31.8 L:400mm(47/50cm) L:420mm(52/54cm)
ハンドルステム     Merida Expert 31.8 -5 L:90mm(47/50cm) L:100mm(52/54cm)
サドル         Prologo Zero II pas T2.0
シートピラー      Reacto carbon Race [Di2 ready]
シートクランプ     Reacto Aero insert
ペダル         N.A.
チューブ・バルブ     仏式バルブ
付属品       ベル、ロック、リフレクター
重量        8.3kg(50cmサイズ)

 

GEOMETRY

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ブレーキマウントの部分にキャリパー部の放熱を35%向上させるヒートシンク“ディスククーラー”を前後共に採用する。コンポーネントメーカーのテストでは最大で200℃近くまで温度が上昇したこともあり、キャリパー部の放熱はディスクブレーキ用フレームの課題である

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トップチューブから挿入されていたケーブル類の入り口はダウンチューブに。よりスマートになり、ハンドリングへの影響もなくなった

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フロントフォークのコラム径が上下で異なるテーパーヘッド。最上級モデルは下側が1.25インチだが、リアクト7000-Eは1.5インチだ

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エンド幅は142㎜、ホイールの固定は12㎜のスルーアクスルというディスクブレーキ時代のスタンダード規格となる

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BBの規格はシェル幅86㎜のBB386を採用。乱立して混乱していたBBの規格は落ちつく方向になってきた


IMPRESSION

スカッとした加速を楽しめる◆山本健一
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安直ではあるものの、この一言に尽きる。踏み出しの加速性もさることながら、低速から高速域まで共通して気の良い加速が楽しめる。嫌なことがあってもスカッとしてしまう、それくらいインパクトがある。双璧をなすスクルトゥーラとは、開発過程からはっきりとエアロ・エンデュランスと分かれているので、性格が違うのはもちろんだが、それぞれの特有さが、どちらを選べばよいか悩ませる。というのも他の共通した要素は非常に高いレベルで似通った性格だからだ。極めて鋭い加速性を取るならこのリアクトだろう。それは一級品レベルと感じさせるが、このモデルは中堅グレードだ(ハイエンドモデルのレビューも後述します)。コンポーネントはアルテグラ。完成車オリジナルスペックのフルクライムのアルミホイールは、中堅グレードらしい堅実な作りで頼もしい。下手なディープリムホイールよりも扱いやすいだろう。平地での加速力は折り紙つきだ。では上りではどうか。フレームの絶対剛性はスクルトゥーラよりも高く、硬さを感じさせるだろう。フレームの硬質さを生かすなら軽めのギアでテンポよくペダリングを続けるとキビキビと上ってくれる印象がある。短い上りなら一気に勢いをつけて上れば実に爽快だ。
ハイエンドモデルは120万円。このバイクとの性能差:価格差はバランスが取れているのか?? 個人的にはお買い得なバイクだと思う。エアロながらも万能な一台。とくに日本で多いサーキットコースを用いたレースで使うことを考えると、オススメのモデルといえる。

 

苦手知らずの軽量エアロロード◆菊地武洋
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レース、エアロ、エンデュランス。現在、多くのブランドはロードバイクのラインナップを3つのセグメントに分けて開発&販売している。もともと3つともレーシングバイクに求められる要素なので、切り離して特化させたはいいが、そのまま際立たせていくとユーザーにとって使いにくいバイクになってしまう。メリダのラインナップ構成はエアロのリアクト、軽量のスクルトゥーラの2種類で構成されてきた。しかし、「エアロで軽い」「高剛性で乗り心地がいい」どちらも昔は両立する性能ではなかったはずなのに、新しいリアクトは“二兎を追う者は一兎をも得ず”どころか“四兎を追って、総取り”的な成功を収めている。車体がしっかりとしているので、路面の悪いところでは振動でノイジーに感じる。ただ、それも手にしている剛性を思えば、従来比で言えばかなり乗り心地がいい。フレームのポテンシャルからするとホイール周りがプアなので、ホイールとタイヤをグレードアップしてやればトップグレードと遜色ない加減速をすることは容易に想像ができる。
体重が軽い人ならリアクト7000Eは剛性が高すぎると感じるかもしれないが、体重が70㎏以上ある人なら快適だと感じるレベルだ。従来のリアクトは性能こそ高く評価するが、ワイヤリングなど細かな部分で減点していくと、自分で欲しいとはならなかった。だが、新しくなったリアクトはディスククーラーや、ケーブルストッパーの位置など細部まできっちり作り込まれていて完成度が高い。予算50万円でロードバイクを探しているなら、用途のいかんを問わず購入候補として考えてみる価値があるマルチユースな1台だ。

 

REACTO  DISC TEAM-Eのテストライドも

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こちらはハンドルからホイールに至るまで、エアロパーツを搭載したワールドツアーチームのバーレーンメリダ チームモデル。そのエッジの効いたスタイルどおりのパワフルな走りを楽しむことができる。ハイディープリムは風向きによってはハンドリングに影響があるものの、踏み込むたびに聞こえてくるホイールからの反響音が加速を促し、さらにやる気にさせてくれる。シャープな形状の一体型カーボンハンドルバーの形状は好みがわかれるところだが、正面から風を切っていくパートでもあるので、空力特性の側面からすればアドバンテージとなるだろう。ディスクブレーキキャリパーの空冷装置もハードなライディングを考慮したもので、細部までこだわったバイクであることがわかる。完成車価格:¥1,200,000(R9100デュラエースDISC DI2)、フレームセット価格:¥369,000
http://www.merida.jp/lineup/road_bike/reacto_disc_team-e.html

 

このバイクは……
エアロを極めたながらもオールラウンドな軽量カーボンバイク

TOKYOエンデューロin彩湖
Mt.富士ヒルクライム

富士チャレンジ200

グランフォンド八ヶ岳

関連URL:ミヤタサイクル http://www.merida.jp/lineup/road_bike/reacto_disc_7000-e.html
写真:海上浩幸(走り)、編集部
文:菊池武洋、山本健一

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